セクシー女優をイメージキャラクターに起用する中国企業に思うこと
そうであってもなお、その出演者であった女優が「私の考えは違う」と主張する場合にはむしろ、彼女は自分の考え方を変えたのだという点を評価されるかもしれません。
今回8月にニュースとなった蒼井そらさんがイメージキャラクターを務めたのは「男性用品」のブランドであり、精力剤などを取り扱っています。
この点で、当該ブランドと彼女が背負うイメージには大きな齟齬はありません。記事中の他の例で挙げられていたような「ブランドのイメージダウン」といった指摘は今回のケースには当てはまらないようです。
実際のところ、中国共産党青年団により指摘されたのは「赤いネッカチーフの着用」でした。そして、この出来事について、8月20日時点で、彼女のWeibo上では特に言及はありません。ファンとのコミュニケーションに用いられているWeiboにおいて自ら何かを釈明する必要はない、その程度の出来事であったことがうかがえます。
本稿で紹介したニュースの内容は、セクシー女優の起用をネガティブにとらえるものですが、「中国の企業が日本のセクシー女優をキャンペーンに起用している」という事実からはむしろ、実際の中国社会は性産業に従事する女性が表舞台に出ることを肯定的にとらえているとも言えるのではないでしょうか。