「シエスタ」で癒されよう。ギターとピアノで奏でる、優しいBGM 3選
世界観が果てしなく広がり
心地よさに溶けてしまいそう♪▼「ダイアローグ」
藤本一馬
南米音楽、ジャズ、ヨーロッパの香り…このアルバムを聴いたなら、こなれた多彩さに日本人の作品とは思わないかもしれません。才気溢れるギタリスト、作曲家の
藤本一馬さんは、様々な音楽分野を縦横無尽に飛び回ります。中でも、2ndアルバム
「ダイアローグ」は、いつ聴いても至福の時を与えてくれ、シエスタで世界中を旅する夢が見られそう。
「ダイアローグ」藤本一馬
中島ノブユキさんを始め、様々な音楽家のツアーやサポートなどでも多忙な一馬さんに、インタビューをお願いしました。
藤本一馬/1979年、兵庫県宝塚市出身のギタリスト、作曲家、編曲家。ブラジルでは世界的なギタリスト、トニーニョ・オルタともレコーディング。ナガシマトモコとのデュオ、オレンジ・ペコーでも活躍。
―― 中島ノブユキさんが、ご自身の新譜「散りゆく花」のレコ発ライブで、「一馬さんのアフリカンなギターが衝撃的でした!」と言ってらしたのが印象的でした。パリっぽい印象の中島さんの曲にアフリカンなギター? どこまで多彩なんだろう、と。
「アリ・ファルカ・トゥーレみたいな感じに弾いてみてください、って言われたんです。砂漠のブルースマンと呼ばれた人ですけれど(笑)。アフリカのコラというハープみたいな楽器が好きだったり、民俗的なもの、プリミティブなものにはとても惹かれます」
―― 旅はお好きですか?
「好きですね。
ブラジルに1ヶ月くらい、アマゾン河のロッジに滞在したり、オーストラリアのエアーズ・ロックやアリゾナのグランド・キャニオンに行ったり。アリゾナは、飛行機を降り立った瞬間、見たことのない光景が広がっていておもしろかった。大自然で、人の手つかずのところがいいんです。大地のエネルギーを感じて、心洗われる感じ」
今年の初めは、ハワイのマウイ島で、普段はなかなか入れないハワイアンの聖地、ヘイアウを訪れたとか。「明らかに、他の場所とは違う“気”がありましたね。いや、決してそんなに霊感が強いほうじゃないんですけど(笑)」
「一人になって心を解放して、本当の自分がふわ~っと浮かびあがってくると、同時に自分の中で音が鳴り始めるんです。そしたら、曲を作ってみたいなって思う、子供みたいに…」と一馬さん。できるなら、なるべく今までに「聴いたことのない音楽を…」とも。
お気に入りのギターの一本、アイルランド製のローデンを弾く一馬さん。「ボディはスティールギターの構造で、弦はガット。一台でどんな音も作れちゃうギターなんです」
彼の音楽に身を委ねて、狂おしくも美しい別世界へ連れて行かれてみませんか? 8月17日には、渋谷・公園通りクラシックスで、ピアノの林正樹さん、サックスの橋詰亮督さんたちと、ニュープロジェクトのライブも。詳細はぜひ、彼の公式サイトでご確認ください。
お昼寝に心地いい音楽は、通常、聴いても最高です。ほんのわずかな迷いも、眠たい耳は許してくれませんから。この3枚で、夏のシエスタ美人に輝いてください。
※記事内の日付はすべて2015年のものとなります
レコ大の優秀作品賞に、Da-iCE、Creepy Nutsなど 特別功労賞に谷川俊太郎さん・西田敏行さんも