連載記事:ダンナのトリセツ
付かず離れずが、結婚後のちょうどいい夫婦の距離【ダンナのトリセツ 第4回】
こんにちは。心理カウンセラーの小高千枝です。
日本における夫婦のあり方のひとつとして、女性は「3歩下がってついていく」という言葉がありますよね。
みなさんはこの言葉の意味をどのようにとらえていますか?
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“男性を立てる” “控えめにする” “従順にしたがう”など、男性の後ろに下がって、内助の功としての立ち居振る舞いであったり、見方によっては、女性蔑視、男尊女卑のように感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
じつは、この言葉の一説には、「何かあったら俺が守るから、おまえだけでも逃げろ」という男性が女性を“守る”という意味がこめられているとも言われています。
そのほかにも、男性は女性を大切にし、女性は守ってもらうことばかりに依存するのではなく、男性のサポート的存在として、臨機応変に動けるようなポジションを大切にする、そんな意味があるようにも感じます。
類似性があることで、心の距離は縮まりますが、相補性の関係はお互いに支えあい、補いあえることが、夫婦関係をさらに深めるきっかけにもなるものです。
■「つかず離れず」の距離感を大切に
ぴったりと後ろについて歩くと、視野がせまくなり周囲に気を配ることができません。
3歩ほどの距離感があると、物事を客観視し、ご主人のポジションをその都度みつめ、どういった関わり方をするべきか? が見えて来ます。
ケースバイケースでご主人にとって必要なことや、タイミングなどを見据えることができるのも、ほどよい物理的・心理的距離感があるからこそ。
まさに「つかず離れず」の距離感を大切にすることが、“賢い妻”のキーワードのひとつです。
その自然な心地よさが、ご主人にとっては必要不可欠なものとなり、妻や子どものために「頑張ろう」という気持ちの芽生えや維持にもつながるのです。