「くまのがっこう展」「ディック・ブルーナのデザイン展」開催! 絶対に見逃せない限定グッズも。

2017年4月22日 11:00
 

赤木真弓 ライター
赤木真弓

2002年に刊行された、絵本シリーズ『くまのがっこう』。11匹のお兄ちゃんを持つ、おてんばで泣き虫な、くまの女の子ジャッキーを主人公に、山のてっぺんにある「くまのがっこう」に暮らす、12匹のくまの子たちのあたたかな日常の世界が描かれています。

兄弟が助け合い、なにげない日常の中にある幸せを教えてくれるストーリーは、子どもはもちろん、絵本を読むお母さんたちの共感を呼び、累計発行部数220万部を超えるベストセラーになっています。

目次

・『くまのがっこう』ができるまで
・原画を通して見る、『くまのがっこう』の世界観
・400アイテムを越える圧巻のグッズコーナー
・「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展も同時開催

展覧会記念イラスト「ジャッキーwithチャッキー」(2016年描き下ろし) ©BANDAI



そんな『くまのがっこう』が誕生して、今年で15周年を迎えるのを記念し、松屋銀座で現在開催されている「くまのがっこう」展。展示開催前に取材した模様をリポートします。

会場に入るとまず出迎えてくれるのは、12匹のくまの子のパネル。かわいらしい 世界観に引き込まれます。


『くまのがっこう』ができるまで

絵本シリーズ『くまのがっこう』は、あいはら ひろゆきさんが文、あだち なみさんが絵を手がけています。このシリーズの原点になった絵本『くまのがっこう』の構想には、4ヶ月かかったのだそう。

これまでに刊行された15冊の絵本。



「あいはらさんと出会って、絵本を作ろうということになったとき、私が好きだったテディベアをヒントに、くまのラフスケッチたくさん描いたんです。そのスケッチを二人で見て、たくさんいるのがいいねということになって。そうしたら学校だねとコンセプトが決まっていきました」とあだちさん。

あいはらさんのインスピレーションの元になったのは、当時保育園に通っていた娘さん。「保育園で見た子どもたちがそこにいる」と、ストーリーを考えていったそう。

シリーズ誕生前のアイデアメモとラフスケッチ。キャラクターが細かく設定されています。



最初に作ったコンセプトブックと、何パターンも試作した表紙。



その当時の、貴重なアイデアメモやラフスケッチ約20点は、本展の見どころのひとつ。くまたちのそれぞれの名前や姿、表情などはどのようにして生まれたのかがわかります。

第1作目の『くまのがっこう』より。「好きだった雑貨やインテリアの雰囲気もちりばめた」というあだちさん。描かれているアイテムひとつひとつが素敵です。



原画を通して見る、『くまのがっこう』の世界観

次のコーナーでは、各作品の原画やスケッチを紹介。シリーズ全15作品のなかから、選りすぐりの原画、約200点が一挙に展示されています。



『ジャッキーのパンやさん』(2003年)原画 ⒸBANDAI



あだちさんが絵を描くとき、最も気をつけていることは色使いだといいます。

「それから、絵本は子どものためのもの、こういうものだと決めつけて考えないようにすることですね。昔はあいはらさんの作ったストーリーに沿って描いていましたが、今はそこに自分の世界観をちゃんと入れて、一枚の絵として仕上がるように描こうと心がけています。2012年に刊行した『ジャッキーのゆめ』あたりからは特に、1ページずつ、自分の部屋に額に入れて飾りたくなるような絵にしようと、意識しているんです」

『ジャッキーのしんゆう』(2013年)原画 ⒸBANDAI



原画は、スケッチから輪郭線をトレースし、水彩絵の具で着彩しているというあだちさん。見ていると、一枚一枚に思いをこめて、丁寧に描かれていることが伝わってきます。

初公開となる、二人の絵本創作風景の映像も。



また今年発売されたばかりの、最新作『ジャッキーのしあわせ』の原画も。子うしのミルクちゃんという、新しい命の誕生のストーリーは、15周年のメモリアルな1冊のテーマにぴったりです。

『ジャッキーのしあわせ』のラフスケッチ。



絵本の作り方について、あだちさんはこう語ります。

「ほかの絵本とは違って、あいはらさんのお話が来たら、私がちびラフ(縮小サイズのラフ)をたくさん描きます。それをあいはらさんに見せて、出版社さんに見せる前に二人で何度もやり取りをして、一度固めます。

そこから出版社さんに見せて、アドバイスをもらい、さらにアイデアを練る、という進め方をしています。テーマはあいはらさんが決めるので、私はちゃんと「くまのがっこう」の世界を作り上げて、見てほしいなという気持ちでいますね。あいはらさんと私は役割が違うので、そこが上手く重なって、膨らんでいっていると思います。

まだたったの15年ですが、確実にこの時間の積み重ねは、ちゃんと私の味方になってくれています。これからも続けていく過程にいますが、物語もきちんとあるキャラクターとして、もしかしたらミッフィーやスヌーピーみたいな存在になる可能性を持っているんじゃないかな、そうなったらいいなと思っていますね」

作者のあいはらさんとあだちさん。



展示の最後にある黒板に、ライブペインティングをしてくださったあだちさん。会期中に絵がどんどん増えていくそうなので、ぜひお楽しみに。



400アイテムを越える圧巻のグッズコーナー

グッズコーナーに並ぶ、400アイテムを越える、オリジナルグッズやコラボレーショングッズは圧巻。ぬいぐるみやお菓子などのオリジナルグッズのほか、おすすめは、「コズフィッシュ」のデザイナー・祖父江慎さんが手がけたグッズコーナーです。

あだちさん自身が選んだというポストカード。



「白と黒をテーマにした、普段は見られない、原画展ならではのジャッキーになっています。私の好きな色を使ったアイテムや、印刷会社さんの技術によって、限りなく原画に近い形で再現したポストカードなど、こだわりのアイテムばかり。印刷好きにはたまらないと思います」とあだちさん。

展覧会限定のぬいぐるみ。3,672円 ©BANDAI



「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展も同時開催

会場では同時開催として、「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展も開催しています。



絵本「ミッフィー(うさこちゃん)」の生みの親である、オランダの絵本作家ディック・ブルーナさん。

グラフィックデザイナーとして、ペーパーバックシリーズ「ブラック・ベア」など、2000冊にも上るペーパーバッグのデザインを手がけました。本展では、そんなデザイナーとしての作品を中心に、絵本の原画約30点、ポスターの複製など、ブルーナさんが約60年の創作活動で作り上げた約500点の作品が紹介されています。

ペーパーバックシリーズ「ブラック・ベア」は、200冊以上展示。



ブルーナさんの絵本やデザインに共通する特徴は「シンプル」。デザインするときに心がけていたのは、「短時間で見る人の心をとらえること」だったといい、余分なものをそぎ落としたなかに、ユーモラスな線や効果的な色使い、大胆な省略、リズミカルな反復といった、独自のユーモアが織り込まれています。



また今回の見どころのひとつが、初公開となる最新作『クマくんが死んだ』。

ブラック・ベアの絵を使い、読書が好きだったくまの死をテーマにしたこの絵本は、2011年に制作されましたが、死後に出版されるのがふさわしいと、出版が見送られたもの。

今年2月16日、ブルーナさんが89歳で逝去したのを機に、関係者に向けて刊行されました。残念ながら市販される予定はないそうなので、必見です。


ブルーナさんは、1953年に絵本『りんごぼうや』を作って以来、120冊以上の絵本を制作しました。赤、青、緑、黄、グレー、茶の6色しか使わず、感情を限られた色に置き換えて表現。シンプルながら、動き出しそうな絵など、展示を通して改めてデザイン性の高さを感じさせられます。

もちろん、こちらもグッズ満載。ポーチやマグカップ、Tシャツなど、会場でしか買えないオリジナルグッズ含む150点以上がそろいます。




ゴールデンウィーク、大人も子どもも一緒に楽しめる、二つの展示に出かけてみてはいかがでしょうか?


「誕生15周年記念 くまのがっこう展」
入場料:一般 1,000円(700円)、高校生 700円(500円)、中学生 500円(400円)、小学生 300円
公式サイトhttp://bears-school.com/15th/

「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」
入場料:一般800円、高校生600円、小中学生400円
公式サイトhttp://bruna-design.jp/

会期:2017年4月19日(水)~5月8日(月) ※会期中無休。
会場:松屋銀座8階イベントスクエア
東京都中央区銀座3-6-1
時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17:00閉場)

【問い合わせ先】
松屋銀座 TEL:03-3567-1211(大代表)




※今回は、内覧会で特別に撮影許可をいただいております。

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