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NHKの連続テレビ小説
『わろてんか』が6週目に突入。ついに
てん(葵わかな)と
藤吉(松坂桃李)が、笑いを商売にしようと一心発起し、寄席を開こうと大奮闘していきます。
いわば朝ドラは、ヒロインが
人生の障がい物競走をしていくというのが大前提。藤吉と駆け落ちしてからのてんは、姑の嫁いびりや藤吉の大失態などで、前途多難。でも、そんな逆境を、てんは持ち前のガッツと賢さで切り抜けていきます。
いまやその顔は、苦労知らずのお嬢様から、しっかり者の妻の顔になってきた感があります。
■ダメ夫・松坂桃李の失態をカバーする妻
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てんの親の反対を押し切り、彼女を連れて大阪の実家である北村屋へ戻った藤吉。慣れない米問屋の仕事で、古米や外米などを法外な値段で仕入れてしまったり、挙句の果てには、悪徳業者にパーマ機の粗悪品を売りつけられ、店をつぶしてしまうという大失態をおかしてしまいます。
藤吉って人はいいけど、ぼんぼんで何ごともツメが甘すぎ。しかも、北村屋の仕事を手伝ってきたわけでもないから、やることなすこと空回りしてばかり。少なくともずっと実家の老舗薬種問屋で、父や母の仕事ぶりを見てきたてんの方が、気づかないうちに商才が育まれていたのかもしれません。
本来なら大赤字となるはずだった古米や外米を、工夫した売り方で見事にさばいたてん。この仕事ぶりはさすがのごりょんさん(鈴木京香)も評価しておりました。
夫のピンチをチャンスに変えたてんの心意気がすばらしい。
また、北村屋を廃業にまで追い込んでしまった藤吉を責めることもなく、
「笑いを商売にしましょう」と、笑顔で提案できる度量の大きさはもはや脱帽ものです。
■質素倹約の鈴木京香vs.豪華けんらん鈴木保奈美対決
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てんの両親である
儀兵衛(遠藤憲一)と妻・
しず(鈴木保奈美)は、絵に描いたような“夫唱婦随”の夫婦です。しずは常に大黒柱の夫を立て、夫の言うことに従う良妻賢母です。
儀兵衛がてんを勘当したときも逆らいませんでしたが、てんが姑の啄子(鈴木京香)からいけずをされていると知ったしずは、北村屋へ乗り込んでいきます。「質素倹約のごりょんさん 対 豪華けんらんの奥さま」の
“鈴木対決”の回は、鈴木保奈美と鈴木京香がどっちも引かない名勝負を繰り広げ、話題に。
結果的には、しずが一枚上手だった感じで女を上げました。そのとき、しずはてんに
「貞女は二夫に見えず」として、白い喪服を授けます。これは、一度嫁いだ妻は、何があっても夫と墓場まで添い遂げるという意味合いのこと。
だから喪服=白の死に装束なんですね。
古風な考え方ですが、凛としたたたずまいのしずが言うと、じつに説得力がありました。しずのDNAを受け継いでいるてんも、今後その教えをまっとうしていくのでしょうね。いまだと時代錯誤と言われてしまうかもしれませんが、カッコ良いしずを見ていると、その生き方には憧れを感じます。
■助っ人王子・高橋一生に拍手!
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北村屋が大ピンチとなり、てんが相談をしに行ったのは、てんの許嫁となるはずだった
伊能栞(高橋一生)のところ。この助っ人王子の参上に、心が躍った視聴者は多かったはず。
ところが、藤吉が悪徳業者から仕入れてしまった粗悪品の契約書を伊能が確認したところ、業者には否がなかったらしい。というか、そもそも藤吉が中身を確認しなかったことが悪いと指摘されました。
伊能はてんのことを心から心配し、自分がてんのことを考えて身を引いたことを告白し、さらに「ぼくはいつでも待ってるよ」という、これまた懐の深さを見せ、女子のハートをわしづかみ。
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でも、てんはこの甘い台詞にも一切気持ちは揺らぎません。そう、てんの藤吉への愛は強くて深い。そして「貞女は二夫に見えず」と、さらに腹をくくったてんはもはや無敵です。
今週のてんと藤吉は、寄席の開業を目指して小屋探しを始めました。行く手にはこれまたいくつものハードルが! 芯の強い妻となったてんにエールを贈っていきましょう。
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