たたまない・しまわない「ゆるルール」で“子どもにお任せ”の衣類管理術


■子どもと一緒に考える「子どもが使いやすい収納」

いったんはバッグに入れて“収納待ち”の洗濯ものも、子どもたちができるタイミングでタンスなどにしまわれます。
子ども任せにしていると、タンスの中がひっちゃかめっちゃかになりそうな予感がしますが…。本田さんはどう工夫されているのでしょう。

「お片づけ術が流行っていることもあって、最近ではさまざまな収納方法が紹介されていますよね。私がお片づけで大切にしているのは、その人にとって、本当に合っているか、使いやすいかどうかの点です。

それは子どもにも同じことがいえて、大人目線で整えたものが、子どもにとっては使いにくいことがあったりします。子どもって、ちょっとでも面倒、大変だと感じたことはやらなくなっちゃうので、使いやすさ、やりやすさを考えてハードルを下げることが近道です。

そこで、わが家では、衣類の収納も子どもと一緒に考えながら整えていくようにしています。
タンスの中を空っぽにした状態から、どこに、何が入っていたら取り出しやすいか、どんなたたみ方ならしまいやすいかを確認しながら、子どもがモノの位置やしまい方を決めていくんです。

そうすると、靴下や下着などは立てて収納した方が使いやすいけれど、トップスは立てるとしまうときに大変そうだから別の方法にしよう、ぎゅうぎゅうに詰め込まず空きスペースを作っておこう、など、留意するポイントがわかります」(本田さん)

■手出し・口出し無用! ほめて伸ばす「子どもの片づけ」習慣

タンスの中
最初はちょっと大変ですが、子どもが自分で決めるプロセスを経ることでモノの定位置を把握でき、また使いやすいためにお片づけの習慣化もスムーズだそう。

「大人は、子どもがより使いやすいシステムを作るお手伝いをするだけでいいと思います。例えば、小物を立てて収納するなら仕切りがあるケースを用意するなど。おうちにある空き箱を利用してもいいですね」(本田さん)

そして、子どものやり方に、大人目線でつい物申したくなってもぐっと我慢!

「つい、ここはこうしたら? と言いたくなったりもしますが、細かいことには目をつぶったほうが、親も子も気が楽なのかなって。お片づけに限った話ではありませんが、むしろ、やったこと・できたことに対し、『上手だね、きれいにしまえたね!』とできるだけほめたほうが、子どもの向上心への刺激になる気がしています」(本田さん)

洗濯ものをたたんでタンスにしまったり、子どもの収納を整えるのはママの役目、というイメージがありましたが、ある程度の年齢の子なら、衣類の管理をお任せすることは自分でできることを増やすレッスンの意味でもすてきなアイディアではないでしょうか。

そして、子どもが続けられるようにするには、無理なくできる、ゆるめのルールを設定することがポイントになりそうです。

子どもが自分でできることが増えれば、そのぶんママはらくちんに! 衣替えのタイミングで、ぜひお子さんと一緒に衣類の管理について考えてみてはいかがでしょう。


<お話をうかがったのは…>
たたまない・しまわない「ゆるルール」で“子どもにお任せ”の衣類管理術

▼本田 和さん
パーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。6歳、4歳、2歳のお子さんのママ。

HP:フルリール




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