2023年7月5日 11:00
この人、ウソっぽいな……。自己満足にならない「相手に伝わる話し方」とは【人を「惹きつける」話し方 #3】
でアプローチしています。これが最大の落とし穴です。
いざ人を目の前にして本番になると、つい「上手くやらなければ」という気持ちが生まれてしまいがちです。すると、決まってテンションを上げて、感情たっぷりに伝えようとします。声を高ぶらせてプレゼンが終わったときには、なんとなく、自分も精いっぱい上手くやったような気になっています。本当にありがちです。
しかしこれは大きなリスクをはらんでいます。それは、聞き手とのギャップです。
テンションや感情を使って情動的に話すことに気がいってしまうと、自分の中で“しっかりと伝えた”、“相手に伝わった”という自己認識が生まれます。しかしこのとき、聞き手は、まったく違う感想を持っています。
それは、「うわべで説明的でウソっぽいな……」です。
なぜか。それは、ここまででお伝えした、「なぜ話すのか?」に沿って考えるとわかってきます。
「胸のポジションの言葉」を発している理由はいったいなんでしょうか?それは「なんとかしてわかってもらいたい」「失敗したくない」「ちょっと、かっこつけたい」といった自分本位の考えです。胸のポジションの言葉も、実は、発声と発想は一致していません。