くらし情報『「本当に好きな人からは好かれない」のはなぜ? 『傲慢と善良』から見える現代恋愛のこじれ』

「本当に好きな人からは好かれない」のはなぜ? 『傲慢と善良』から見える現代恋愛のこじれ

こんなふうに悲観的に考えてしまうのは「私」がつつましく謙虚で、それでいて自己愛が強いから。『傲慢と善良』の中で、最初に突きつけられるテーマです。恋愛や結婚ができないのは、自分の価値が低いからではないのだと、自己評価を下げることで自分を守りながら、本当は白馬の王子様を待っているのではないかーー自身の苦しみは自衛から来るものなのだろうかと、考えさせられるシーンも。

周囲に合わせたタイミングで結婚し、親を安心させてあげたいと思うのは、私たちの紛れもない「善良」さ。だけど誰しもが、かといって妥協したいわけじゃない、自分の価値に見合う人に愛されたいという「傲慢」さも併せ持っています。自己愛という誰しもが持つ感情を、一番キリキリする視点から見せられるので、もしかしたら一気読みするには重い、と感じる人もいるかもしれません。

■恋愛という「傲慢レース」を走り続ける苦しさ

だけど、恋愛ってそもそも傲慢に満ち溢れた状態でスタートする人が多いもの。学生の時、初めて好きになった人は内面をよく知って好きになった人だったでしょうか。
経験がない内ほど一目惚れしやすかったし、人の外見……つまりスペックを見て、勝手な憧れから始まることが多かったのではないでしょうか。

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