2015年8月2日 16:30
グラムロックとの出会いが原点。進化する野宮真貴の“美と知性”【INTERVIEW】3/3
グラムロックのファッションはバッドテイストと紙一重であるような、ファッションという側面から見ると微妙な立ち位置かも知れません。でも、私にとってはファンタジーの世界へ連れて行ってくれる夢のような世界観なんです。
当時、多くのミュージシャンには専属スタイリストなど存在せず、自分の好きな格好をしていたミュージシャン自身が流行を生み出していました。そのストリートから生まれたファッションからインスピレーションを得てデザイナーが後から追いついていくといった時代だったと思います。そんな“グラムロック”のファッションも私の美の基準のひとつです。だからこそ、彼らの“美”に触れた時よりも年齢を重ねた今こそ、上等なものにどこかキッチュなものをスタイルに求め、加えたいと考えてしまいます。
――一方、ビューティーではどうですか。
野宮さん:例えば、カジュアルなTシャツにジーンズのファッション、それにノーメイクでステージで歌うということは私には難しいです。
ステージは日常とは違いますし、ビューティーについてもスポットライトを浴びた時に最も輝いて見えることが大切です。ステージに上がるには“装う”ことが必要。歌手、野宮真貴になるために必要不可欠なことですから。