2017年11月20日 20:40
リトゥンアフターワーズ 2018年春夏コレクション - 装いを慈しむこと
リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)の2018年春夏コレクションが、2017年11月17日(金)に東京都庭園美術館で発表された。
今季はデザイナーの山縣にとって10年目の記念すべき年だ。テーマは「writtenafterwards 10th Anniversary Collection “After Wars"」。2017年春夏シーズン、2017年秋冬シーズンに続くストーリーが綴られた。
「仰げば尊し」が流れ、眩しいくらいのライトが、美術館入口前の丸く描かれたランウェイを照らし出す。ファーストルック、現れたのはベールに包まれたセットアップ。頭には花が飾られている。トレーンを引いた立体的な柄は、プリーツ加工により、布を折り合わせることで完成したギンガムチェックだ。
予想できない揺れ、柔らかな伸縮。儚げに映るワンピースは、そのテキスタイルを主軸に構成されている。
それら“洋服”とともに、焼け焦げた“和服”が混ざり合う。ドーム型のオブジェのようなワンルックからは、ほんのり焼けたにおいがして、それがたまらなく切ない。戦争という厳しい時代の連想と、着物という文化が薄れ、洋服文化が浸透した今の日本を風刺した1着だったようだ。