2017年11月20日 20:40
リトゥンアフターワーズ 2018年春夏コレクション - 装いを慈しむこと
もう一つ山縣が込めた意味、それは日本人は「山」で囲まれて育っているのではないか、という思考。目に映るもののファッションにおける境界線がまだ曖昧だという彼にとって、「山」をファッションにするというチャレンジだったのかもしれない。
花々が祝した今回のショー終了後、山縣は“僕はファッションが大好きだ”と話してくれた。ファッションに救われ、のめり込んだ10年間。でも追い求めても答えの出ない「ファッションとは何か」という疑問。装いの探究心を絶えず持ち続ける彼だからこそできた独創的なランウェイは、また新たな1歩を踏み出す山縣のカタチだった。
最初に配られたコレクションノートには、谷川俊太郎が10年を迎える山縣の気持ちを表した、「十二の問いかけ」というタイトルの詩が書かれていた。これもまた彼の探究心の現れ。
東京都庭園美術館内の『装飾は流転する』展では同作品とともに今回のショーで発表されたワードローブが飾られるが、それを目にしたとき、きっと装うことがもっと愛おしく感じられるはずである。
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