くらし情報『リトゥンアフターワーズ 2018年春夏コレクション - 装いを慈しむこと』

2017年11月20日 20:40

リトゥンアフターワーズ 2018年春夏コレクション - 装いを慈しむこと

小さな花模様に溢れた赤ずきんの小さな女の子たちがベルを鳴らして登場する。すると、今までとは少し違う、どこか女の子らしさ溢れるルックが現れ出した。引き続き登場するギンガムチェックのオーガンザは、ピンクやブルーの優しい色味。戦時中のナース服からの着想だというそれらリボンは悲しい影を潜めながらも、ここでは女性らしさの表現のひとつとして意味を成している。時代を越えて変わったその装飾の意味に、なんだか複雑な気持ちを覚える。さらに足された、塩縮加工の白いビニール素材は、まるで歪みのあるウェディングドレスに。ふわりと浮かぶようなテクスチャーは、現実と非現実の浮遊を表現している。

緑のニットジャカードのプルオーバーとパンツの男の人は、どこか悲しそうな表情で、大中小、3つの棺桶を引きずっている。
グリーンの明るいオーガンザと頭にのせた花が、せめてもの平和への希望なのか。一方で、花で満たされたその中で眠る女の子は、優しい表情。もしかすると花々がそうさせているのかもしれないが……。千羽鶴のドレスは、学生たちを引き連れて、その次の「山」の表現へと導いた。杉の木に囲まれた3つのルックには、焼け焦げた着物が引っかかっていて、戦争の荒々しい風景をそこはかとなく感じさせる。

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