2021年8月29日 10:00
父の部屋の大掃除 ものを捨てることができない父の姿に、自分を重ねてみる
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
90歳、父の覚悟
90歳でひとり暮らしをしている父の部屋の大掃除をしました。水回りはプロの業者にお任せし、いるもの、いらないもの、父がシンプルに暮らしやすくするための大掃除です。
これまでできていたことが、できなくなってくる。それが年を重ねることだと、私も時折実感します。
もうヒールの高い靴は履けないとか、もう絶叫マシンには乗れないとか、そんなことも加齢を感じたことでした。
それが90歳ともなると、さらに実感することでしょう。怖さを感じながら、その怖さを諦めていくのだと思います。2年前は1日1万歩歩くことを課していたのが、7000歩になり、今では5000歩になりました。
ところが先日、散歩のときに後ろから車に追突されるという交通事故に遭ってしまいました。