【『大奥』感想4話】堀田真由・斉藤由貴、二人の『母』の覚悟で描く男女逆転社会のリアリティ

※写真はイメージ
原作では江戸城の大奥の物語だけでなく、伝染病により変質していく市井の人々の生活が差し挟まれるように描かれ、それが男女の権力構造が逆転していく描写に独特のリアリティを与えている。
ドラマでは描かないその部分をどう補うか。
作り手は、残虐な時代を生き抜いた春日局の愛情と執念、そして母となった女将軍の、いずれ滅ぶとしても足掻いて子の世代に少しでもベターな社会を残したいと願う覚悟を描きこむことで、男女が逆転する大奥という『大いなる虚構』に説得力を持たせた。
大奥という場所が今後どのように変転していくのか、そして家光と有功の愛はどのような決着になるのか。それは次回を待つことになる。
そして次の将軍・綱吉の話が始まる。
綱吉編は『大奥』というパブリックイメージに最も近い華やかなエピソードだと思う。
くせ者揃いの配役といい、今から楽しみである。
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[文・構成/grape編集部]
かな
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