平成ライダー最後で振り返るあの有名俳優たちの仰天新人時代
「彼は芝居が始まるととたんにオーラが鋭くなり、現場に緊張感を生むことができる俳優なんです」
09年作「W」では、当時高校生だった菅田将暉(25)が起用された。たまたまマネージャーに連れて来られたという菅田について塚田英明プロデューサーは「フツーの高校生でしたが、ピュアさが際立っていたことを覚えています」と語っている。初主演作どころか、初ドラマ出演でもあったという菅田。同作の監督が「この作品がうまくいかなかったらライダーシリーズが終わるかも」と冗談めかして言ったようだが――。
「菅田くんは、その熱い思いをくんでくれました。芝居も初めてでしたが、ライダーを小手先で演じるのではなく、役に100%なりきろうと懸命でした。今では“カメレオン俳優”と呼ばれていますが、役作りへのアプローチは、ライダーのときのままなのだと思います」
また14年作「ドライブ」での竹内涼真(25)について大森プロデューサーは、さわやかさをあわせ持つ体育会系ぶりに「今までにない若者が来た!」と感じたという。竹内は芝居未経験だったため周りを片岡鶴太郎(63)などの演技派で固めたが、それが功を奏したようだ。
「キャストもスタッフも、彼を鍛える環境にしたつもりだったんですが、1年近くたった現場では、成長した竹内くんにみんなが引っ張られていました。