くらし情報『自身の経験小説にこめ…阿川佐和子さん語る「両親の介護」』

2018年9月15日 16:00

自身の経験小説にこめ…阿川佐和子さん語る「両親の介護」

捨ててしまったら、ラップから『もうちょっと働きたい』と言われそうな気がして、レモンを包んであげたりしてるんです」(阿川さん・以下同)

香子の家族と同じように、阿川さんの両親は当初2人で暮らしていた。しかし、父親(故・弘之氏)が自宅で転んで頭を打ったり、誤嚥性肺炎を起こしたりしたため、’12年初めより入院することになる。

「私が子どもだったころから、父は『老人ホームに入れと言われたら俺は自殺する』って宣言していました。でも、父が転んで以降、高齢者2人だけの生活を続けさせるのは無理だと判断したんです。だからといって、きょうだいの誰かが親と同居するのは難しいということになりました」

入院させたものの、家に帰りたがる父親を見て、「よし、戻ろう」と何度も口から出かかったという。

「でも、そうなったら私が全部仕事を辞めなきゃいけなくなる。24時間父と母のケアをして、ご飯も作ってなんて生活ができるのだろうか?あるいは、24時間対応の看護師さんを雇うとしたらどれほどお金がかかるか……。それで父に『ごめん、ここはひとつ』と病院にいるように説得しました。
すると、父は切ない表情になって『わかってる』と。

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