映画『セカスミ』径子演じる尾身美詞語るオーディション抜擢秘話
先日、片渕須直監督とお会いしたら、『まだ一生懸命に絵を描いている状態で、いろいろ延びてるよ』と言われました。12月公開なのに、これは大変な収録作業になるかも……とドキドキしてます(笑)」
彼女が、『この世界の片隅に』で径子の声を担当することになったのは、オーディションを受けたことがきっかけだった。
「映画のオーディションで読む原稿は、事前にもらったのですが、当日原稿にない部分のシーンをやってくださいと言われて……。オーディションに来たほかの人たちは焦っていましたが、私はもともと原作が大好きで、すでに何度も読んでいました。漫画も持参していたので、『大丈夫です。上巻のあのあたりですね?』とか言って、漫画をペラペラめくりながらセリフを言ってみたんです(笑)」
片渕監督からは「この漫画が好きなの?」と関心を持たれた尾身さん。その後、「すずさんを読んで」「径子さんを読んで」と、漫画を読みながらオーディションが進んでいく。
「監督から最初に『径子さんを読んで』と言われたとき、エッ、私が径子さん?と思ったんですけど。
でも自分がイメージする径子さんはこうだと思って、思い切り怒鳴りつけるセリフを読んだら、なんだかスッキリして(笑)」