2019年2月18日 11:00
エッセイスト小川有里さん語る「夫の死後、“不用心”になる妻」
長年連れ添い、よくも悪くも「当たり前」のような存在になっている夫という存在。そんな夫がある日突然、先立ってしまったら……。その後の長い人生を、あなたはどうやって生きていきますか?
「女性の場合はそれまで培った生活力とコミュニケーション力、それに家事力があるので、お金の問題さえ解決すれば、案外立ち直りが早いものなんです。特に60代ともなれば、夫が亡くなったからといって抜け殻になっている人は、正直あまり見かけません(苦笑)。ただし、これはあくまで私の周囲に限った話かもしれません。早くに先立たれた方は悲しみも深いでしょうし、そうでなくとも、なんでも『お父さんに聞かないと決められない』というタイプの人は要注意です!」
こう語るのは、中高年の生態に詳しいエッセイストの小川有里さん。よきにつけ悪しきにつけ、新しい人生の始まりともいえる「夫の死後」。だが、独り身になった女性は「心細さ」よりも「不用心」に気をつけるべし、と小川さんは強調する。
「それがときに障壁であったとしても、夫の存在があなたの暮らしを『ガード』していた点は否めません。老後のおひとり様は、インターホンが鳴ってもすぐに玄関は開けない、電話はナンバー・ディスプレイにするなど、用心深すぎるぐらいの生活を心がけたほうがよいでしょう。