2019年3月11日 16:43
整形した有村藍里はコンプレックス時代の象徴になれるのか?
■あらがい続ける選択が彼女にできるか
ただこのコンプレックスを売りポイントにするという方法は、危険もはらんでいます。それはコンプレックスと常に戦い続けることでしか、価値を担保できないという点です。
20代の若いころは共感というコンテンツで多くの人がついてきます。ただ30代40代と年齢が上がると、人は見た目以外のことに関心度が移行していきます。いつまでも見た目の問題にとらわれてしまうと、彼女は逆に“痛い”と言われるリスクがあるのです。
とはいえ“コンプレックスをバネに頑張るけど、まだまだコンプレックスに縛られている”ように見える彼女。その“頑張っているけど突き抜けきれない彼女”というのも、また今の時代っぽくていいなと思います。
人は必ずと言っていいほど他者との比較の中で育ち、そして苦悩することがあります。
見た目のコンプレックスと合わせて、比較される苦しさを分かっている。それも大きな存在(妹)との比較……という立ち位置はものすごく苦しそうな反面、彼女を唯一無二の存在にしてくれます。
だからこそ筆者は「大きくブレイクするまであと少し頑張って!」と応援したくなるのですが、この応援したくなるほどの儚さもきっと本人は気づいていない価値なのかもしれません。