美輪明宏さんがカンニング竹山と対談「いちばん目立つのがあなた」
美輪「今も持ってらっしゃる?」
竹山「最近新しいのを買いました」
美輪「ストラディバリウス?」
竹山「そんなの買えないですよ。割と普通に売っている数十万円ぐらいのやつを買いました」
美輪「裕福な家庭でお育ちになられたのですね」
竹山「ところが、父の会社が倒産。生活は一変し、借金生活になりました。当時、まだ小学生でしたけど、いろんなものを見ましたね。“人間って金で変わるんだ”と」
美輪「いちばん大事なところを勉強なさったのね」
竹山「貧しくなった途端、父と仲がよかった友達たちの態度が豹変しましたからね。親戚連中も態度が変わり……父もどこかに行って家からいなくなりました」
美輪「“この人は大丈夫な人間だ”と信じ込んでいた人ほど、豹変するんですよ」
竹山「それが高校生になると世はバブルを迎えて、倒産後、どこかに行ってた父が、土地転がしで儲かって家に帰ってきたんです。僕は東京で芸人になろうと思って19歳で上京。そこで小学校の同級生(故・中島忠幸さん)と『カンニング』というコンビを組むんですけど、21歳ぐらいのときにバブルが弾けました。
その後父は、何十億円という借金ができるとわかって、商談中の事務所で脳出血で倒れて急死したんです。