くらし情報『「気づいたら朝に」水谷豊監督が語る映画『轢き逃げ』誕生秘話』

「気づいたら朝に」水谷豊監督が語る映画『轢き逃げ』誕生秘話

、もしチャンスがあったら、必ず次回作を撮ろうという覚悟のもとに『TAP』は始まっていますから」

前作はけがで引退を余儀なくされた元タップダンサーが、閉館する劇場のために、若手ダンサーを育成して最後の公演に挑むというエンタテインメント作。2作目にはサスペンスというまったく毛色の違う作品を選んだ。

「次の作品をやることになったとき、プロデューサーが『水谷さんが思うサスペンス。それが見たい気がする』と、言ってくれた。そこで、自分のなかにどんなものがサスペンスの世界としてあるのか、ちょっと考えてみようというのが始まりでした」

それから、2日ほどたって浮かんできたのが、主役の宗方秀一(中山麻聖・30)と森田輝(石田法嗣・29)の姿だった。

「2人は学生時代からの付き合いで、同じ会社に就職します。でも、片方は憧れられる存在で、もう片方はおもしろく振る舞ってもり立てるという役柄。こういう関係はよくあることだけど、ちょっとした嫉妬心やいたずら心が、大きな事件を招いてしまう。
そこが始まりでした」

いざ脚本を書き始めると、キャラクターたちが勝手に動き始めた。

「不思議ですねぇ。どこからああいうことが出てきたんでしょう。

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