くらし情報『浜矩子教授「“富国強兵”のための消費税の増税には反対です」』

2019年5月16日 11:00

浜矩子教授「“富国強兵”のための消費税の増税には反対です」

今年10月に幼児教育・保育無償化が始まるが、これも消費税の増税を見越したものだ。

「もともと社会保障と税の一体改革のために増税するといわれていたのに、教育無償化することに目的が広がってしまった」

子育て世帯にとってはうれしいことだが、懸念があるという。

「私は、タダより怖いものはないと思っています。政府がより教育に干渉し、森友学園のように、教育勅語を暗記させるような教育が全国に広がることを警戒します。このような“21世紀版大日本帝国”を目論んでいるとしかみえない現政権による増税には反対です」

だが一方で、日本の財政への懸念もある。

「不測の事態に陥ったとき、国民や企業をレスキューするのが、国の役割です。そのためにわれわれは税金を払っているのに、現状では、むしろ国が苦しいからといって、国民がレスキューを強いられる。こんなばかな話はありません。
本来の役割を果たせるような財政に立て直すことが急務です」

その一つの方法が、消費増税ではあるが、一定の“条件”がなければならないという。

「同時進行的に、お金のあるところから税金を集めることです。たとえば個人所得税率の上限は、もともと75%あったのが、今や45%に引き下げられています。

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