くらし情報『『なつぞら』『わたし、定時』にみる変化 認め合う女性像描く』

2019年5月16日 11:00

『なつぞら』『わたし、定時』にみる変化 認め合う女性像描く

なつは、境遇からどうしても健気に生きるしかないが、夕見子は自尊心が高く、冷静な目線を子供のころから持っている。大人同士の農協をめぐる諍いでも、思ったことははっきり言う。そんな竹を割ったような性格だからこそ、時にはなつにするどい指摘をしながら、姉妹のように暮らしている。

【“家に縛られない姉妹役”という新しい女性像】

やがて成長したなつは牛の世話をしてきたことから農業高校に、夕見子は進学を考えて普通科のある高校に通うように。高校卒業を間近に控えると、なつは絵の道を頭の中でちらつかせながらも、家の仕事を続けるか考えていたときに、祖父から血のつながらない兄との結婚によって、後継ぎになってほしいと言われるのだ。

歴史ドラマであれば、誰が家を継ぐか、選ばれるかということで争いが起こるものだが、『なつぞら』の夕見子となつの間ではそれは起こっていない。なぜなら、夕見子が、家に縛られるのをもっとも嫌がっているキャラクターになっているからだ。

もしかすると夕見子は、なつが家族の期待に沿う方向で生きているからこそ、自分は家に縛られず勉強に道を見つけることで、同じ土俵で比べられることを回避しているのかもしれない。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.