2019年6月6日 06:00
脳神経外科医が解説、浪費起こす「ミラーニューロン」とは
(菅原院長・以下同)
“ものまね神経”のミラーニューロンには、他人と「比較」したがるという特徴も。「人と違うものを持ちたい」と思いはじめると、妥当な予算の範囲外にある高級ブランドに手を出してしまったりするので要注意だ。
「最近では、そうした見えを張りたくなる行動に、SNSが拍車をかけています。高級店のディナーや、おしゃれな服を着た自撮りの写真をアップしたい欲求が出てきます。そうやって気持ちが高ぶると、脳内に神経伝達物質『ドーパミン』が分泌されます。この物質は承認欲求と関連していて、『いいね!』を押してもらえるとうれしくなり、また浪費をして……とエスカレートしてしまうのです」
店員のセールストークでほめられるとうれしくなり、つい買ってしまうのもドーパミンがさせる残念なクセだそうだ。
また、高価格=高品質と思い込んでしまうのは「ヴェブレン効果」という心理現象で、これもビンボー脳のクセの一つ。高価格でなくてもいい商品はあるので、見定める冷静さが大切になってくる。
反対に「損をしたくない」という心理が働き、安いものを買いすぎることも。「◯円以上送料無料」の表示に惑わされて、不要なものまで買ってしまうことも浪費につながるので気をつけよう。