新田恵利さん「自分でできることは自分で…介護DIYのすすめ」
新田さんは’00年に建てた二世帯住宅暮らし。1階に母と兄が暮らし、2階と3階に新田さん夫婦が暮らす。新田さんと兄が分担で母の介護をしていて、それを新田さんの夫がサポートしている。骨折直後は寝たきりで、要介護4だったひで子さんも、きょうだいの献身的な介護と、リハビリに励んだ本人の努力もあって、要介護3に回復。車いすで動けるように。
「車いすだと車輪があるので、座ったままだと、シンクに近づけない。必死に指の先で蛇口のレバーを操っていて。『洗い物を自分でしたい』という母のために、シンク下の棚をなくし、車いすの車輪が入るスペースを作りました」
ドライバーで扉を外すところまでは簡単だった。
難関は、シンクの床板だった。
「高さ10センチほどの床板があり、車輪が入らなかったんです。床板を取り除きたかったんですが、下水管も通っていたので、その周りをカーブ状に残して、電動のこぎりで切りました」
シンクの下に潜って、重たい電動のこぎりを使うのは大変だった。夫と交代で作業をしたという。「もしこのようなDIYを考えている方がいたら、時間はかかりますが、糸のこぎりを使ったほうがいいかもしれません。