渡辺美佐子 反戦朗読劇の原点は、原爆で奪われた“初恋の人”
という本でした。表紙には『広島二中一年生全滅の記録』とも。龍男くんが疎開し通っていた学校です。巻末にはあの日、原爆で亡くなった322人全員のお名前が載っていて。ページを繰っていくと、やっぱり……いたんですね、そこに水永龍男くんが。たった12歳で逝ってしまった……もちろん、そういう人は龍男くんだけじゃなくて、もっとたくさんいらしたんですけれどね、私にとってはやっぱりね……」
しみじみと話す渡辺さん。遠くを見つめるその横顔は、どこか切なげに見える。
「やっぱり龍男くんとの出会いがあったからこそ、私はこの34年間、舞台に立ち続けることができたんだと、そう思っています」
『新婚さん』夫は高野山で修行した僧侶、妻は同じ寺で働く広報 交際0日婚のプロポーズでゴールイン