大野拓朗語る女装役の苦労「爪のケアにムダ毛処理…」
ギンは元財閥の下落合家の長男ながら、英国淑女のようなファッションに身を包む、一風変わった男性。ギンと出会う人々がみな、彼を女性と信じて疑わない美貌の持ち主だというのも特徴だ。演じる大野も並々ならぬ意気込みで役づくりに臨んでいる。
「まずいちばん気を遣っていることは“美”です。英国淑女として、いつなんどきも姿勢よく、立ち居振る舞いや口調は優雅に。内面的には、溢れる母性や海のような優しさを持ち合わせることを心がけています。そして、家族がどんな問題を抱えているのか、観察しているときのギンさんの目の動きを工夫しています。家でも、爪のケアをしたり、ムダ毛処理をしたり、やらなきゃいけないことは山ほど(笑)」
近年は、連続テレビ小説『わろてんか』、大河ドラマ『西郷どん』などに出演。
活躍目覚ましい大野も主演のプレッシャーを感じることはあるのだろうか。
「最近は“主演だからこうしなくちゃ”とかを考えなくなりました。自分はただ一生懸命、役に向き合うことだけを考えて、皆さんの支えに対する感謝の気持ちは芝居にぶつけよう、と。昔は、スタッフのケアとかいろいろ考えましたけどね。やっぱり、演者が楽しそうにイキイキ演じていることが、スタッフの皆さんにとってのやりがいにも繋がると思っています」