端役人生70年、加藤茂雄さん「僕の俳優人生は黒澤明監督のおかげ」
それは一昨年、母校を主題とした『鎌倉アカデミア青の時代』というドキュメンタリー映画の取材がきっかけだった。そのときの監督・大嶋拓さんが、今作『浜の記憶』でもメガホンを取った。
「インタビュー出演ではなく、劇映画の演技者としての加藤さんで、改めて1本撮りたいと思って出演を依頼し、実際の加藤さんをイメージして脚本を書きました」
撮影されたのは昨年夏。そのとき、加藤さんはすでに93歳。記者が「とても90代の芝居とは思えなかった」と感想を述べると、ベテラン俳優はニヤリと笑った。
「だってね、これまで少なく見積もっても千人分は演じてきたんだ。全部、違う役一つ一つを、それぞれの監督の求める演技で。真摯に向き合ってきたと自負してるし、その全部が僕の引出しにはある。
だから、怖くないわけ、どんな役柄、どんな場面が来てもね」
そして、こう付け加えた。
「大部屋俳優70年の成果だよ」
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