週末はなるべく外出で距離感キープ「多世帯同居」で失敗しない
とWさんは言う。
いっぽう、これまで嫁姑関係に大きなトラブルが起きていないのは、Wさんの性格だけではなく、姑である義母の存在も大きいそう。完全同居で10年近く姑に「仕える」よう暮らした経験のある義母が、「お嫁さんに同じ思いをさせたくない」と気遣いをしてくれているというのである。
「一つ屋根の下での暮らしといっても、そんなにストレスはないんですよ。別々のフロアで生活しているので適度な距離感も保てますし、義理の両親はボランティアなどで忙しくしていますから。強いて言えば、階下に住んでいる義理の弟夫婦には、生活騒音で迷惑をかけないよう気をもみますが、休日は主人と子どもの3人で外出してしまうことが多いので、そもそも接点が少ないんですよ」
そう聞くと、なんだか疎遠な同居にも思えるが、互いの家族の絆を維持するために、大切にしている行事があるという。
「義理の両親は必ず家族の誕生会を開いてくれるんですが、そこでお義母さんが振る舞ってくれる手料理がとても楽しみで」
同居に際しては「けじめ」として住居の賃貸借契約書を取り交わしているほか、光熱費は折半、通信回線や自動車関連の費用はすべて義父母負担という取り決めに。