樹木希林さん遺作 室温50度の撮影…女将が見た最後の女優魂
私たちも横から拝見していたのですが、何度も何度もNGが出て、もう気の毒なほどでした」
全身をがんにむしばまれていた彼女にとって、想像を絶する負担だったと思われるが……。
「樹木さんは、“疲れたからちょっと休ませて”なんてこともいっさい言いませんでした。とにかくOKが出るまで、延々とおにぎりを握り続けていたのです」
希林さんは、茅ヶ崎館の今後のことまで心配してくれたという。
「きっと体のあちこちが痛かったのだと思いますが愚痴一つ言わず、それどころか、この旅館のことまで心配してくださったのです。茅ヶ崎にも、昔は多くの旅館や別荘が立っていました。しかし、みんな売りに出されてしまい、マンションなどになってしまったのです。うちも周囲の方々は、『建物を残してください』と言ってくださるのですが、こういう古い旅館を維持していくのは、本当に大変なことなのです。樹木さんはそういった事情も理解してくださっていました。
サインで書いてくださった《保存は至難です――ひたすら願うばかりです》という言葉には、温かな気持ちがこもっていると感じました」
『年齢を重ねることは素敵なこと』と、語っていた希林さん。歴史を経た旅館と、自らを重ね合わせていたのかもしれない。
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