2019年10月31日 06:00
専門家が「氾濫危険河川」を分析、大河川の“合流エリア”警戒
東松島市や、大崎市が甚大な被害を受けかねません」
【宮城県名取川・広瀬川】危険地域=仙台市周辺
「名取川水系は、これまでにも豪雨のたびに増水や堤防決壊を引き起こしてきました。名取川本川の整備は進んではいますが、台風などによる内水氾濫(下水道などの排水が追い付かず、雨水があふれること)が過去にも発生しています。さらに、国交省の調査で、東日本大震災により七北田川から宮城県山元町にかけて地盤沈下が発生し、“海抜ゼロ”の土地が震災前の5.3倍に広がっていることが判明。氾濫による被害拡大が懸念されます」
【茨城県那珂川】危険地域=水戸市周辺
「那須岳山麓に発し、茨城県を南東に流れて、ひたちなか市と大洗町の境界部で太平洋に至る一級河川である那珂川。今回の台風19号の豪雨で決壊、越水(堤防から水があふれること)した場所もあります。国土交通省が管理する河川の中で、無堤防区域の割合、つま無堤防率が42%と全国で最も高く、整備が進んでいない流域であることから、被害が拡大しないよう注意が必要です」※無堤防率=無堤防区間の長さ÷堤防必要区間の長さ×100(%)
浸水、洪水などの被害を受ける危険性のあるエリアの多くは、本川と支川の“合流”。