黒字経営の公立病院 最新機器導入で万全のがん治療態勢に
ランキング入りした富岡地域医療企業団が擁する公立富岡総合病院と公立七日市病院は、経営努力により黒字化を達している。
「現場の事情を反映した効率性の高い、柔軟な経営を行うため、平成30年より、経営と医療現場のどちらにも精通した者をトップに据えて、経営を見直しました」
こう語るのは、公立富岡総合病院の事務部長・新井良一さんだ。
「診療費の改定は2年ごとに行われ、非常に複雑なため、これまで請求漏れなど取りこぼしがありました。そこで、事務と医療現場の連携を深め、適正な請求ができるようにしております」
医療機材の購入に関しても。
「相見積もりを取り、価格交渉しています。ときには、『安すぎる』と業者が私のところまで不満を漏らしに来ることもあるほどです」
ほんの3キロほど離れた両病院ならではの連携も功を奏している。
「それぞれの病院で異なっていた白衣を統一し、一括リースすることで、コストを抑制しました。医薬品や診療材料なども、両病院でまとめて購入しています。
また、安全を確保しつつ、後発医薬品への切り替え、診療材料の見直しなども進めています。さらに、簡易的なものを除き、検体検査は富岡総合病院で行い、検査装置や技師を集約しました。