くらし情報『黒字経営の公立病院 最新機器導入で万全のがん治療態勢に』

2019年11月1日 06:00

黒字経営の公立病院 最新機器導入で万全のがん治療態勢に

一方で、結果のやり取りはパソコンで行うため、検査時間は今までとほとんど変わりません」

経営が改善し黒字化されると、精度の高い最新医療機材の購入など、市への申請がしやすくなる。「平成29年度には、PET-CT装置の導入で、がんの早期発見から治療までの万全なフォローアップ態勢を整えました。今年度もCTを上位機種に更新。血液浄化室の近くにも人工透析患者専用の駐車場を整備し、利用者の移動の負担が減るようにしています」

平成29年度、18億円もの黒字化に成功しているのは大垣市民病院。経営アドバイザーを務める千葉大学医学部附属病院副病院長の井上貴裕さんは、黒字化の要因に高い生産性を挙げる。

「病院は収入に対する人件費率が55%を超えると、赤字になりやすいといわれていますが“大垣”の場合、人件費率は約40%と低い。では、給料が安いのか、というとそうでもなく、職員を適切に配置することで、医療の質を保ちながら、医師や看護師1人が受け持つ患者数を多くして、高い生産性を維持しているのです」

さらに、ベッドの回転率を上げる努力も行っているという。

「病気ごとの平均在院日数までに、70%の患者さんが退院できることを意識して、新規患者を受け入れる態勢にしています」

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