2019年11月4日 11:00
65歳まで現役貫いた元全日空CA 8000人の後輩に「輝き方」伝え
『まだ元気なんでしょ』って。ずっと自分も働いてきた母ですが、56歳のときに耳を悪くして仕事を辞めざるをえなかった。だから母から見たら、私はまだまだ元気だと(笑)」
こうして、65歳まで飛び続けることになった大宅さん。
そのラストフライトーー。ロンドンを現地時間11月19日19時2分に飛び立った212便は、日本時間20日15時56分に羽田空港に到着した。定年を迎える機長の中には、機内でその旨をアナウンスし、乗客に感謝の気持ちを伝える人も。
「でも、CAの仕事はお客さまの安全を守ること、そして快適に過ごしていただくこと。この2つが最優先で、私の個人的なことはお客さまには関係ないですから。
安全と快適を確実にするためにも、ふだんどおり、いつもどおりにしてくださいと、皆にはお願いしたんです」
長年、第一線で活躍し、輝き続ける秘訣もそこにあると考えている。「当たり前の毎日を慈しみ、積み重ねていくことが大切だと思っているんです。ふだんどおり、いつもどおり、と毎日を生きてきたら、気がついたら45年もたっていた、そんな感じなんです。もちろん、最後のフライトも、その気持ちで臨みました」
再雇用後は、チーフパーサーの重責を解かれていた大宅さん。