くらし情報『アンナ語る故・梅宮辰夫さん「“スーパーマン”だった父の変貌」』

2020年2月28日 06:00

アンナ語る故・梅宮辰夫さん「“スーパーマン”だった父の変貌」

むしろ相手に合わせて、自分のほうから変わろうとするような人でした。私たち家族にとっても優しい“スーパーマン”だったのです。でも、4年前に十二指腸と胃の半分を摘出してからは、体重が増えず、体がいつも冷たくて、手も氷のようでした。夏でもエアコンの設定温度を30度にしておかないと『寒い』というくらい。それで私が思わず『暑い』と言ってしまうと、『だったら帰れ!ここは俺ン家なんだから帰れ』とキレるんです。優しかった父の性格や言葉がどんどん変わっていく……その様子を見るのがつらかった。悲しくて、真鶴の両親の家から東京に帰る車の中で泣きました」

それでも、「世の中には介護で、もっと大変な人もいる」と、自分に言い聞かせていたという。

「亡くなる前日には、父は自分の“下のこと”も、わからなくなってしまいました。
言葉が変化し、下の世話が必要になり、これからは認知症も入ってくるのだろうか。介護はただならぬものだなと思っていた矢先に、父は亡くなったのです。『元気じゃないのに長生きしてもしょうがない』『人に迷惑をかけてまで生きていたくない』と、生前よく言っていた父。尊厳死について書かれた本も読んでいて、私にも話してくれていました」

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