専門家懸念する首都封鎖の影響 猪瀬直樹氏は小池都知事に苦言
お役所言葉や聞きなれないカタカナ文字では、人々の不安も増すばかりです」
さらに関西大学名誉教授の宮本勝浩さんは“日本経済への打撃”について語る。
「日本では法律上、フランスなどの諸外国のように警察官が取り締まったり、罰則を与えたりすることはできません。しかし外出自粛の要請や、イベント休止の指示が長期間にわたると、小売業・飲食業・観光業などは、かなりの悪影響を受けることになります。たとえば外出の機会が激減するわけですから、外食の機会も減り、飲食店の売り上げも落ち込みます。1週間ほどであれば耐えることができても、個人で経営する店や中規模の店舗であれば、倒産することもありえます」
野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミスト・木内登英氏は3月26日に発表したレポートで、経済的打撃を試算している。
《仮に首都東京のロックダウンが1か月実施される場合、東京都の消費が55.5%減少するとすれば、それは日本全体の個人消費を2.49兆円減少させる。(中略)1か月間のロックダウンであっても、それによって失われる需要は、東京五輪延期が2020年GDPに与える影響を上回る計算だ》
「女性自身」2020年4月14日号 掲載