くらし情報『大ヒット漫画『鬼滅の刃』と50年前のエンタメ界の共通点』

2020年4月17日 11:00

大ヒット漫画『鬼滅の刃』と50年前のエンタメ界の共通点

時を同じくして、中国では若者を中心に文化大革命が起きていますし、“権力や体制に逆らうことこそ正義”という思想が、世界的に広まった時代だといえます」

日本でも、ダークヒーローが登場して人気を博した。

「テレビドラマの『子連れ狼』です。一族をみな殺しされた剣士が、唯一、生き残った息子の大五郎と、子連れ刺客として活躍する物語で、それこそ、『鬼滅の刃』に通ずるところがありますよね。悪といわれる者たちにも見るべきところがあるとし、否定せずに受け入れる。時代がひとまわりして、現代の『鬼滅の刃』が登場してきたように思えます」

しかし、単に歴史のリバイバルというだけではない。『鬼滅の刃』が誕生し、ヒットしたのは、閉塞感やストレスを感じやすいこの時代だからこそ、と品田さんは分析する。

「ここ10年、つまり、スマホの広がりと表裏一体ですよね。集団の多数派が少数派に対して、意見を合わせるよう圧力をかけてくる。
仲間内で違う意見をもっていると、いじめの対象にされやすい。企業でも、コンプライアンスやルールの厳守を強く求められる。息苦しい時代です。その反動で“否定しない”ものを強く求めるのは、心理的に当然のことではないでしょうか」

「女性自身」2020年4月28日号 掲載

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