新型コロナ抗体検査 陽性で免疫ある証明に? 医師の見解
「病気によって、抗体でウイルスを無力化できるタイプと、無力化できないタイプがあるので、必ずしも抗体がある=感染しないとは言い切れません。ただ、新型コロナウイルス感染症は、おそらく無力化できるタイプだと考えられています。中国の症例では、感染歴のある人の血液を治療中の感染者に輸血したところ、症状の改善効果がみられたという報告があります。つまり、感染して治った人たちの血液に含まれる抗体には、新型コロナウイルスに対抗する力がありそうだということです。“抗体があれば絶対に再感染しない”とまで証明されたわけではありませんが、免疫が獲得できている可能性は高いと考えています」
久住さんの言葉を裏付けるように、アメリカのニューヨーク州では、経済活動の再開に向けた判断材料とするために、4月20日から抗体検査を開始。約14%の人に抗体が確認された。イギリスでは抗体検査で陽性とされた人に“免疫証明書”を発行し、免疫を獲得した人から外出制限を緩和していく計画も検討されている。世界中で始まった抗体検査だが、その精度はどうなのだろうか。
「世界中で需要があり、数々の検査キットが開発されています。ただ、それぞれのキットがどのくらいの感度なのかは、まだわかっていません」