2020年6月8日 11:00
コロナDV被害者に救いの手 女性支援の医師が病院を駆け込み寺に
いまこそ、手を差し伸べるときだ、と思いました。だからすぐに、『お金のこと気にしなくていいから、なにかあったら銀座のクリニックに来てください』とFacebookで呼びかけたんです。そしたら、驚いたことに一晩で1,800人以上の方がシェアしてくださって」
さっそく駆け込んできた女性がいたという。
「渋谷で6~7人から集団レイプにあったという20代の女性でした。外出自粛で渋谷の繁華街に人が少なくなったので狙われたんでしょう。怖くて誰にも言えなくて悩んでいたようです」
対馬さんに寄せられたDV被害者からのSOSは8件。(5月19日時点)相談内容もさまざまだ。
「向精神薬を服用している夫が、夜になると興奮して暴れて危険を感じる、とか、メールでシェルター要請が来て、いつでもお越しくださいと伝えたら、『逃げ込めるところがあるだけで安心した』と、落ち着いておられる方もいます。
ある女性は、話を聞いているうちに、自分がDVを受けていたということに気づいて、家を出ることを決意。NPOが運営するシェルターに入ったと聞きました」
対馬さんが立場の弱い女性を支援するのには、母の影響があった。
「私が生まれたころは、祖父は弘前大学の医学部長、父も弘前大学医学部の講師をしていました。