「すべてが遅い」「国民目線の欠如」専門家が斬るコロナ経済対策
現時点で真水になると確定している部分はわずか。予算執行が適切に行われているかどうか、しっかり見守り続けることが重要です」
これらも踏まえ、安倍政権の「コロナ経済対策」について、第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣さんと同志社大学大学院・浜矩子教授に点数をつけてもらった。10個の政策が各10点満点で、合計100点満点になる。
【1】国民全般の支援策
内容:国民全員に一律10万円の給付、生活資金の無利子貸し付け(最大20万円)、一定所得以下ひとり親世帯への特別給付金(1世帯5万円、第2子以降1人につき3万円)、住民税などの猶予制度など。
<永濱さんの点数・5点>
国民への10万円の現金給付、ひとり親世帯への特別給付金はいかに早く困った人に生活資金が届くことが重要。それなりに金額を積んだが、どうしようにも支給が遅すぎる。
<浜教授の点数・6点>
辛うじて合格点。それなりに手早く人々の手元に届く(はず)。
使途の制限をつけていないので、ほかの目的のためにも使える。
【2】雇用者(サラリーマンなど)の生活支援
内容:休業手当を出した企業に支給する雇用調整助成金の拡充(働き手1人あたりの上限は1日1万5,000円)