くらし情報『コロナで介護殺人が増…専門家提言「SOSの場を複数確保して」』

コロナで介護殺人が増…専門家提言「SOSの場を複数確保して」

介護殺人は第2段階にとどまっている人が、1人で苦しんだ末に事件を起こしているケースが少なくありません。とくに親など自分が大切な人が、訳のわからない言動をすることで戸惑い、そして混乱や怒りの感情を抱いて『今が最悪』な状況と思ってしまうのです」

早く次の「割り切り・あきらめ」の段階に進むことが重要だという。

「この段階になれば、さまざまなサポートを受け入れられるようになり、介護者がイライラせずに、肩の力を抜いて穏やかに暮らすことが可能になります。第2段階から第3段階に進むためには、他人の介護の体験談から学ぶことです。多くの体験を聞くことで、自分の状況を相対的に見ることができたり、心構えができたりするのです」(湯原先生)

認知症患者とその家族の交流の場「認知症カフェ」を開催している目白MMクリニックの内田暁彦院長が語る。

「認知症の症状を止めるのは困難です。私ができるのは、患者と家族が自分らしい生活を続けられるよう寄り添い続けることです。心身の負担が大きい介護者が語り合い、情報交換をする場は、問題を共有することで介護者の気持ちが少し楽になるという効果も。
またデイサービスも、患者さんのためだけではなく、介護者にとって自分の時間を作るためにも活用するようにしてください。

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