くらし情報『林家木久扇語る『笑点』黎明期“僕はこのままだとクビだ”と…』

2020年8月14日 11:00

林家木久扇語る『笑点』黎明期“僕はこのままだとクビだ”と…

それで思い切って、その歌を2番まで、高座で歌ったんです」

前座が初高座でいったい、どんな落語を披露するのやら……興味津々だった楽屋の先輩たちはあぜん。散々、小言もちょうだいした。すっかり落ち込んでいたところに、助け舟を出してくれたのが三遊亭全生、のちの五代目三遊亭圓楽だった。

「みんなが怖い顔してるなか、1人だけゲラゲラ笑ってくれて。寄席で顔を合わせるたびに『今日の高座は、何歌うんだい?ガハハハ』って(笑)。それがね、のちに『笑点』であんなに長くお付き合いするようになるんですからね、不思議な縁ですよね」

65年、二つ目に昇進。「青春楽屋石田三成」を自任する気配りで、多くの師匠から目をかけられるようになっていく。彼の楽屋働きを注視していたのが七代目立川談志だった。
談志は「木久蔵は気が利く、俺が湯に行くってえと、ひげそりまで用意してくれる」と言って、褒めていたという。

その談志が自ら企画し、司会をつとめていたのが、66年から放送が始まった『笑点』。彼は、まだ二つ目だった木久扇さんをたびたび「若手大喜利」に起用した。そして69年。司会を降り衆院選に打って出た談志と入れ替わるようにして、木久扇さんは『笑点』の大喜利メンバーに抜擢された。

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