くらし情報『生活音でパニックに…“感覚過敏”乗り越えた19歳ピアニスト』

2020年8月31日 11:00

生活音でパニックに…“感覚過敏”乗り越えた19歳ピアニスト

幼いころから作曲も行い、7歳で“ピアニスト宣言”。13歳で東京大学と日本財団が進める「異才発掘プロジェクト」第1期ホーム・スカラーとなり、16歳で英国トリニティ・カレッジ・ロンドン(国際的ピアノ検定)の上級認定試験に合格して奨励賞を受賞。18歳にして、ここ浜離宮朝日ホールでのデビューコンサートを成功させるなど、いま最も注目される若手ピアニストの一人である。

同時に、2歳のころに自閉スペクトラム症(自閉症)の診断を受け、音楽家でありながら感覚過敏などと向き合ってきたという、まさしく「異才ピアニスト」。

カイルくんの歩んだ道は、決して平坦なものではない。

小5になったころから、聴覚過敏がカイルくんを苦しめる。以前から運動会のピストルなど苦手な音はあったが、うまく遠ざければ生活に支障のない範囲だった。しかし、今度は違った。


「テレビやドライヤー、携帯電話の呼び出し音などがカイルの耳に入るとパニックに……。せっかくピアニストという明確な夢を持ちながら、音に対してこんなに過敏になってしまい、本人には言えませんでしたが、夢は断たれたと、どん底に突き落とされた思いでした」(由紀子さん)
中3になるころ、悪化する聴覚過敏に加えて、視覚過敏の症状が現れる。

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