非常食はスーパーに!防災備蓄は“ローリングストック”で
と国崎さん。
「日ごろから、食料を多く備えておき、それをふだん食べて消費しながら、買い足していくことで、一定の量の食料がいつも家に備蓄されているようにしましょう」
主婦で3人の子どもの母でもある国崎さんは、「家庭内流通備蓄」として、こう提唱した。この考え方は、現在「ローリングストック」と呼ばれ、広く普及している。
「アルファ米や缶パンなどのいわゆる“非常食”は、費用の面でも割高ですし、栄養の偏りや、賞味期限の管理も負担になります。一方、日ごろから食べるものを多めに買い、消費したら買い足す、という方法なら、賞味期限もこまめにチェックできますし、ふだんから栄養バランスに気を配れば、災害時の健康管理にもつながります。食べ慣れた味は、災害時のストレスを軽減する効果も。何より、特別なことをするのではなく、スーパーでの買い物という日常の中で、非常時への備えができるんです」
とはいえ、電気やガス、水道が止まる災害時は、ふだんどおりの食事、とはいかないのではーー?
「実はそうでもないんです。たとえば、『鍋』はカセットコンロさえあれば食べられます。
具材の幅が広い鍋は、肉、魚、野菜、米、ゆでたパスタなど、なんでも入れられるので非常時の食に向いています。