女性天皇賛成だった菅首相…皇位継承問題を解決できるのか?
――自民党の中にも、女性天皇や女系天皇を容認する意見は少なくないのでしょうか。
昨年11月、自民党の甘利明税制調査会長がフジテレビの番組で「最終的な選択肢としては女系も容認すべきだ」と発言しています。甘利氏はその後、「積極的容認でない」と釈明しましたが、「男系存続の危機に陥ったときに備えていろいろ議論しておくべきだ、との意味だ」と説明しています。皇位継承の危機に備えて、女系天皇の議論も視野に入れておく必要性を認めていたのです。
また昨年12月、自民党の石破茂元幹事長は、CS-TBSの番組で「女系だからダメだという議論には賛同していない」と述べました。番組収録後、記者団に「お生まれになったときから、天皇として国民統合としての務めを果たすため、常人の及ばざる努力をしてこられた方がふさわしい」と語っています。
――菅政権や今後の自民党政権が、女性天皇・女系天皇を容認する可能性はあるのでしょうか?
’20年4月に共同通信が発表した世論調査では、85%が女性天皇に賛成、79%が女系天皇に賛成しています。多くの国民が女性天皇だけでなく女系天皇にも賛成なのです。
そうした国民世論とかけはなれた内閣は、いつかは国民に見放されることになるでしょう。