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「眞子さまのご結婚は、これからの皇室のあり方に大きな影響を及ぼすと考えられます」そう語るのは、近現代の皇室に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さん。眞子さまの“年内結婚”報道について、宮内庁長官はいまだに口を閉ざしているが、前代未聞の事態に波紋が広がっている。小田部さんは次のように語る。「1つ目の影響は、国民の声を無視して結婚してしまう眞子さまと、それを止められなかった秋篠宮家への不信感の増大です。将来の天皇となられるであろう秋篠宮殿下とその長男の悠仁さまに対する信頼の低下は、令和以後の皇室に対する国民の敬意を損ねる危険があります。2つ目に、愛子さまへの信頼の高まりです。天皇家の長女として模範的な生き方をされている愛子さまに将来の天皇になっていただきたい、そう期待する国民の声は高まるでしょう」眞子さまの結婚をきっかけに、“愛子さまを天皇に”という機運が高まる可能性はあるのか――。だが、宮内庁関係者は首を横に振る。「愛子さまの将来は“宙ぶらりん”のままです。今年12月には20歳を迎えられるというのに、将来設計を定めることもままならない状況に、天皇陛下と雅子さまは深く懊悩されています」女性天皇容認に約8割が賛成という世論調査に反し、すでに愛子さまが天皇になられる道は閉ざされつつあるのだ。《天皇陛下の長女愛子さま(19)が天皇ご一家に残り、秋篠宮家の次女佳子さま(26)が秋篠宮家を継ぐことを念頭に置く》共同通信が「天皇ご一家と4宮家存続の構想政府、女性皇族が継ぐ案を想定」と報じたのは、悠仁さま15歳の誕生日当日となる9月6日だった。■愛子さまが皇室に残るのは“悠仁さまを支える”ため?眞子さまの年内結婚に絡んで、皇族数確保のために天皇ご一家と現存の4宮家を存続させる構想が政府内にあることが判明したという。女性皇族が結婚後も皇室にとどまれるようにするが、皇位継承権は認めない。常陸宮、三笠宮、高円宮も後継者がいなくなるため、旧宮家男子との養子縁組を模索するとの想定だ。その狙いは《皇室の「現体制」を保ち、秋篠宮家の長男悠仁さま(15)の即位後も皇室全体で支えられるようにする》ことだという。前出の小田部さんは、この構想に疑問を呈する。「“支える”といっても、愛子さまをはじめ内親王方や女王方はみな悠仁さまより年長です。年下の天皇を年長の方々が支援するという不自然な形で、次世代まで見据えた案とは思えません。さらに養子縁組などをめぐって常陸宮家や三笠宮家、高円宮家まで巻き込んでしまうと、皇室全体の大きな変革となります。当事者の意思も尊重する必要があり、さまざま意見の介入で皇室のあり方が根底から揺らぐ危険を感じます。ただ、どのような方向に改革するにせよ、愛子さまは政府の決定に対応されるでしょう。それだけに、政府は愛子さまの未来に大きな責任があると考えます」小室さん問題の影響で、皇族方の結婚相手に向けられる国民の視線は厳しくなると予想される。また、愛子さまが結婚後も皇室に残るとなれば、お相手にもそれを受け入れてもらわなければならない。「陛下はさまざま困難を乗り越えて、ご自分の意思で雅子さまと結婚されました。愛子さまのご結婚が、皇室の事情や眞子さま問題の影響で難しくなってしまうことを懸念されているのです。皇統の問題は棚上げされ続け、陛下も雅子さまも愛子さまをどうお育てになるべきか、20年も悩まれてきました。愛子さまが成人されるいまになって、“悠仁さまを支えるため”というあいまいな理由で、結婚して皇室を出る選択肢すら奪われてしまう可能性が浮上しているわけです。皇位継承権あるいは宮家当主など、きちんとした立場も認められないまま、“人生を犠牲にする”という愛子さまの将来は、両陛下にとって納得し難いものだと思います」(前出・宮内庁関係者)■河野太郎氏も“女系天皇容認論”を封印菅義偉首相の退陣表明で、事実上、次の総理を選ぶことになる自民党総裁選に注目が集まっている。有力候補の河野太郎行政改革担当相は過去に女系天皇を容認する趣旨の発言をしていたが……。「一部保守派からの反発は強く、ネット上でも河野氏は“左翼”などとレッテル貼りされています。女系容認の主張は総裁選への足かせになると判断し、完全に封印したようです。愛子さまは“男系女子”ですが、女性天皇を認めれば女系天皇容認につながり男系が途絶えるとの見方から、一部には女性天皇にも強い反発があるのです。自民党政権で女性天皇が実現する可能性は低いですが、男系男子だけで皇統をつなぐのは困難です。愛子さまは悠仁さまのサポートというより、男系男子での継承が難しくなった場合に備えて皇室に残るというほうが的を射ているのかもしれません」(皇室担当記者)眞子さまの“暴走婚”により、皇室に残る女性皇族の負担はさらに増したといっていい。「皇室への信頼を回復するために、国民の意見に耳を傾け、応えていくことが求められるでしょう。ただ、愛子さまに関しては、天皇家の娘でありながら皇位継承権はないという非常に難しい立場になります。“悠仁さまより愛子さまのほうが天皇にふさわしい”という声が高まれば、国民に分断が生じかねないのです。“支える”といっても、悠仁さまより目立つことは避けなければなりません。愛子さまは非常に窮屈な立場に置かれることになるでしょう」(前出・宮内庁関係者)愛子さまの未来がはっきりと見えるのはいつになるのか――。
2021年09月18日小室圭さんは5月、留学先のロースクールを卒業。7月にはニューヨーク州の司法試験を受験するという。2人とも10月に30歳の誕生日を迎えることもあり“10月結婚説”が有力になっている。眞子さまが結婚とともに皇室を離れ、「小室眞子さん」という一人の民間人になるのも時間の問題となっているのだ。一般の結婚とは異なり、眞子さまは皇族から民間人へと、結婚に伴って立場が大きく変わることになる。小室家に嫁いだあと、眞子さまはいったいどんな生活を送ることになるのか。専門家に取材し、検証してみた。皇族の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんによれば、皇族女子が結婚後、スキャンダルに巻き込まれた例がいくつかあるという。かつては元皇族の女性が不倫のすえ離婚し、不倫相手の男性と再婚したケースも。「戦前、皇女はほとんどが皇族男性と結婚したこともあり、スキャンダルが生じたり公になったりすることはあまりありませんでした。やはり戦後になって、皇族女性が民間に嫁ぐようになったこと、社会のモラルの変化などが反映されているといえます」(小田部さん)眞子さまの場合、とくに懸念されるのは小室さんの母・佳代さんとの“嫁姑関係”だ。「秋篠宮家は皇室の中でもとくに“清貧”を心がけているご一家です。眞子さまもユニクロのワンピースをお召しになるなど、節約に努めてこられました。一方、佳代さんは元婚約者に高級レストランでのディナーやクルージングパーティを要求していたように、眞子さまとは金銭感覚が合わないように思われます。また、佳代さんは新興宗教に入れ込んでいた時期もあったといいます。眞子さまが佳代さんと直接顔を合わせた回数は多くはないはずです。小室さんは“理想の母”だと話しているでしょうし、佳代さんの実像が眞子さまに伝わっているとは言いがたいでしょう。はたして“義母”となる佳代さんとうまくやっていけるのか……」(前出・皇室担当記者)■もし離婚しても実家には帰れない日本では夫婦の3組に1組が離婚するといわれている。眞子さまと小室さんの場合も、夫婦関係がずっと続くという保証はない。眞子さまには離婚という選択肢はあるのだろうか?元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは次のように語る。「元皇族女性も離婚はできます。ただし、皇籍に復帰はできません。元夫の名字をそのまま使用することはできますが、旧姓に戻そうと思っても、元皇族に旧姓はありませんので、新たに名字を付けることになります」眞子さまは離婚後も「小室眞子」を名乗られ続ける可能性があるのだ。また、実家からの金銭的な支援も難しいのだという。「皇族が国から受け取る皇族費は、品位保持のためと皇室経済法に規定されています。使い道に法的な制約はありませんが、たとえ親族であっても宮家の外の人にお金を渡すのは、税法上の問題はなくとも、好ましくありません。もっとも、お年玉や小遣い程度の額なら問題にはならないでしょう」(山下さん)しかも、秋篠宮家からの経済的援助が受けられないだけでなく“実家”に戻ることすらできないという。「秋篠宮邸は建物もその敷地も国有財産です。皇族方がお住まいになるために国が用意したものですから、たとえ親族であっても一般国民が住むことはできません」(山下さん)“落とし穴”だらけに見える眞子さまの結婚。眞子さまはそれでも、自由を求めて1日も早い小室さんとの結婚を目指すのか――。
2021年06月12日「眞子内親王殿下の結婚の意志は固く、秋篠宮殿下も宮内庁も止められないと判断しているのでしょう。眞子内親王殿下は10月23日に30歳の誕生日を迎えますので、その前後に結婚される可能性が高いと思っています」そう語るのは、元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さん。小室圭さんは5月、留学先のロースクールを卒業。7月にはニューヨーク州の司法試験を受験するという。小室さんも眞子さまと同じく、10月に30歳の誕生日を迎えるため、二人にとって“人生の節目”になる。眞子さまが結婚とともに皇室を離れ、「小室眞子さん」という一人の民間人になるのも時間の問題となっているのだ。一般の結婚とは異なり、眞子さまは皇族から民間人へと、結婚に伴って立場が大きく変わることになる。小室家に嫁いだあと、眞子さまはいったいどんな生活を送ることになるのか。専門家に取材し、検証してみた。「皇室を離れれば、眞子さまも一般国民と同じように参政権を手にし、年金や健康保険にも加入されます。上皇ご夫妻の長女・黒田清子さんは結婚後すぐに、スーパーで買い物をしたり、自ら車を運転して外出したりしています。眞子さまもすでに運転免許を取得しています。婚約内定は4年前ですし、民間で暮らす準備はしっかり整えていらっしゃることでしょう」(皇室担当記者)現在は東京大学総合研究博物館の特任研究員として勤務されている眞子さまだが、結婚後は職業選択もまったく自由になる。「山階鳥類研究所のフェローを務める黒田清子さんのように学術的な仕事につかれるのが元皇族としては好ましいと思いますが、昭和天皇の皇女である島津貴子さんはホテルの取締役をされていました。このように元皇族が民間企業に就職されても、起業されても法的には問題ありません」(山下さん)上皇陛下の姉・池田厚子さんは夫・隆政さんと岡山県の池田動物園を経営。’12年に隆政さんが亡くなると園長に就任している。元皇族であっても、会社を経営することはできるのだ。小室さんはベンチャー企業に関わる法律についての論文も書いている。眞子さまと夫婦で起業という選択肢もありえなくはない。また、島津貴子さんは銀行員だった夫・久永さんの転勤でワシントンやシドニーに住んだこともある。上皇陛下のいとこ・近衞甯子さんは国際赤十字社に勤めていた夫・忠煇さんの仕事の関係でスイスのジュネーブに住んでいた。眞子さまが小室さんのいるニューヨークに移住することも、もちろん自由だ。■秋篠宮ご夫妻からの金銭的援助はNG!収入面ではどうだろうか。女性皇族が民間に嫁ぐ際には「皇族であった者としての品位保持の資に充てるため」として、一時金が支給されると皇室経済法で定められている。その金額は眞子さまの場合、1億3千725万円になるとみられている。小室さんは弁護士としてニューヨークで就職できれば、初年度から年収1千万円超えが確実ともいわれている。何かと制約の多い皇室を離れ、“Let it be”を信条とする小室さんと自由を謳歌する日々――。眞子さまは新婚生活が“バラ色の未来”になることを思い描いているだろう。しかし、民間人になることは“自立”を求められるということでもある。眞子さまには成人になられてから年間915万円の皇族費が支給されていたが、もちろんこれはなくなる。さらに、実家からの金銭的な支援も難しいのだという。「皇族が国から受け取る皇族費は、品位保持のためと皇室経済法に規定されています。使い道に法的な制約はありませんが、たとえ親族であっても宮家の外の人にお金を渡すのは、税法上の問題はなくとも、好ましくありません。もっとも、お年玉や小遣い程度の額なら問題にはならないでしょう」(山下さん)一般家庭とは違い、秋篠宮ご夫妻から眞子さまへの仕送りはNGなのだ。また、大きな課題となるのが安全面だ。上皇ご夫妻の長女・黒田清子さんは、セキュリティの厳重な都内の“億ション”を新築時に購入。清子さんの一時金だけでなく、夫・慶樹さんがローンを組んで費用を負担している。眞子さまと小室さんが日本で生活するなら、住居にはこだわる必要がある。皇族の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。「島津貴子さんは結婚後、2度の誘拐未遂事件の標的になっています。皇族方を標的にするのは困難であるため、一般社会に溶け込んでいた元皇族が狙われた事件といえます。こういった事情を鑑みると、国内よりむしろ海外のほうが生活しやすいともいえます。ただ、国内のしがらみからは自由になる一方で、海外でも自立して生活できる経済的基盤が不可欠になるでしょう」
2021年06月12日「現時点で圭さんが日本へ帰国する予定はありません」本誌にそう語ったのは、小室圭さんの代理人・上芝直史弁護士。5月23日、フォーダム大学のロースクールを卒業した小室さんだが、そのままアメリカにとどまって7月下旬に控えるニューヨーク州の司法試験に備えるようだ。また上芝氏は「会見の予定もありません」と明言。4月に発表した金銭トラブルの文書以上の説明をする機会は、今のところはないという――。静岡福祉大学名誉教授で皇室に詳しい歴史学者の小田部雄次さんは「国民からの信頼を失ってしまったことが大きな問題」と語る。「説明文書などで小室さんは自らの正当性を示そうとしてきましたが、国民が求めていたのは人としての誠実さや信頼でした。眞子さまも国民からの不安の声を聞き入れることなく、そういった状態でお二人が自分たちの結婚の実現に突き進んでいったことで、さらに不信感が強まってしまったと思います」コロナ禍でご公務が激減しているとはいえ、眞子さまと小室さんの動向ばかりが注目を集めてしまっている令和の皇室。「私たちの知っていた“昔ながらの皇室”は、もう終わってしまったのかもしれません」そう語るのは、上皇陛下と学習院の幼稚園時代からのご学友である明石元紹さん(87)。高等科の馬術部ではともに汗を流すなど、長年にわたる交流を続けてきた。「私たちにとって皇室の方々は、生まれたときから一般の国民とはまったく違う存在でした。どんなときも『私』より『公』を優先する、特別な存在です。私が生まれたのは、日本という国が天皇を中心に回っていた時代です。終戦時には疎開先の奥日光で、当時皇太子だった上皇陛下はGHQの占領下でどうなってしまうのか……、という状況も間近に見てきました。戦後、皇室の置かれた状況は大きく変わりましたが、無私の精神で国民の幸せを願う存在であるという根幹は変わっていなかったはずです。そういった精神を持った皇室が日本国と日本国民の象徴としてずっとあり続けるのだと思っていました」■皇室が「特別な存在」ではなくなっただが、皇室のあり方は戦後、少しずつ変わってきた。上皇陛下と美智子さまのご成婚は“テニスコートの恋”といわれ、新たな時代の到来を印象づけた。これまでの皇室の家庭とは違い、自ら台所にも立ち、子育てをされる美智子さまは、国民からたいへんな人気を得た。平成に入ってから、地震や台風の被災地へのお見舞いで避難所を訪問された際には、上皇ご夫妻は膝をついて被災者と目線を合わせてお話しされた。国民に寄り添う姿勢は令和の両陛下にも引き継がれており、NHKの世論調査(’19年9月)では、皇室に「親しみを感じている」との回答が71%に達している。「平成の皇室には、国民と同じような私生活を送ることで、国民の生活を理解しようという考え方があったのだと思います。皇室と国民の距離は近づき、国民は皇室に親しみを感じ、支持するようになりました。ただ、振り返れば、はたしてそれでよかったのだろうかと考えたりもします。今の秋篠宮家と眞子さまの状況をみるに、一般の国民と同じように『公』より『私』を優先されていると感じます。これでは一般の国民と変わりません。もはや皇室は、特別な存在ではなくなったということです。コロナ禍で今まさに国民が苦しんでいるときであるがゆえに、『私』の優先が際立っていると思います。『公』を優先させる生き方というものが、皇室の中で継承されなかったのであれば、それは残念なことです。せめて、戦後の長きにわたって皇室がなぜ国民から支持され続けたのか、長い歴史を振り返って考えられる人物が皇室をお支えしていれば違っていたのかもしれません。一般の国民と同じように私的に何でもできるというのであれば、皇族の生活を税金で支えるのはおかしいのではという考えを持つようになる人もいるでしょう。国民のために働いていただくからこそ、皇室は特別な存在となり国民の尊敬や支持が得られるのではないでしょうか」(明石さん)■日本社会がもはや皇室を必要としていない?「私」を優先するという価値観は、眞子さまだけにみられるものではない。佳子さまは’19年3月の大学卒業に際しての文書で、宮内記者会からの「(結婚の)お相手はいらっしゃいますか」との質問に対して、《相手がいるかについてですが、このような事柄に関する質問は、今後も含めお答えするつもりはございません》と回答拒否。恋愛や結婚という「私」の領域は絶対に侵されたくないという強い意志を感じさせた。また、佳子さまはこのとき、眞子さまの結婚について《姉の一個人としての希望がかなう形になってほしい》と述べられた。秋篠宮さまも結局、佳子さまの発言と同様に眞子さまの意思を尊重され、小室さんの金銭トラブル解決を待つことなく結婚を許した。もはや皇族であろうとも「私」を抑えつけるわけにはいかないという現実が浮き彫りになったのだ。一方で明石さんは、皇室の変化の背景には、社会の変質もあるのではないかと語る。「『私』を捨てて『公』に尽くすという皇室が、いまの日本社会のなかであまりに異質になってしまったのでしょう。もう、特別な存在としての皇室は必要とされない、もしかするとあってはならない存在になっているのかもしれません」私たち国民は、皇族方ばかりに自己犠牲を強いてきたのかもしれない。明石さんが「終わってしまった」と語るように、私たちも、無私の精神で敬愛を集めてきた皇室の“終焉”をいずれは受け入れるしかないのだろうか――。
2021年05月26日小室圭さんが、母・佳代さんの金銭トラブルを説明した28枚の長大な文書。佳代さんの元婚約者が文書の内容に反論し解決金の受け取りを拒否するなど、文書発表から2週間が経っても、一向に騒動が収まる気配はない。「当然、秋篠宮ご夫妻や宮内庁長官には“説明責任”があると思います。国民の祝福がないまま、この結婚を既定路線とするなら、その理由をきちんと説明するべきです」そう語るのは、皇室の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さん。昨年11月の会見で秋篠宮さまは「結婚することを認めるということです」と明言されている。一方で「あくまで私の主観になりますけれども、感じとしては決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではないというふうに思っています」と釘を刺された。さらに「今までの経緯とかそういうことも含めてきちんと話すということは、私は大事なことだと思っています」とおっしゃられたのだ。今回の文書が「多くの人の納得」には繋がっていない印象だが、秋篠宮さまがすでに「結婚を認める」とおっしゃっている以上、その結論は変わらないのだろうか――。文書発表当日、西村泰彦宮内庁長官は文書について「非常に丁寧に説明されている印象だ」「経緯についても理解ができた」と評価。さらに皇嗣職大夫によれば秋篠宮ご夫妻は「問題解決に向けた対応が見える形になるよう小室家側が努力したと受け止めた様子」だったという。また、眞子さまは宮内庁を通じ「今回発表された文書を読まれていろいろな経緯があったことを理解してくださる方がいらっしゃればありがたい」とコメント。皇嗣職大夫によれば、金銭トラブルの対応方針は「眞子さまの意向が大きかった」といい、眞子さまと小室さん側が相談したうえで文書の公表に至ったのだという。小室さん側の対応、そして文書の内容にも眞子さまが関与していたことが明らかとなり、騒動はより複雑なものになったといえる。小田部さんは、皇室全体に影響が及ぶことを危惧しているという。「今までは小室さんの“非常識さ”や“エゴイズム”が皇室を巻き込んでいるという印象でしたが、この文書騒動によって、小室さんの言動の背景に、眞子さまの賛意や宮内庁の同意があることが知られてしまいました。そのため小室さんだけに向かっていた不信感は、宮内庁や眞子さまにも向かいはじめています。この後の対応によっては、秋篠宮家だけではなく、天皇家、上皇家へもそのような不信感が広がっていくおそれもあります。そうした状況で、大多数の国民の意向を無視して結婚を進めてしまえば、昭和、平成と長い時間をかけて築きあげてきた皇室と国民の間の信頼関係は崩れ、国民の皇室への敬愛の念は弱まっていくでしょう。皇室の価値観や権威が損なわれるのは、火を見るよりも明らかです」小室さんの釈明によって、逆に「多くの人が納得し喜んでくれている状況」が遠ざかったのも間違いない。秋篠宮さまが“結婚容認”を覆されることはあるのだろうか――。「女性自身」2021年5月4日号 掲載
2021年04月23日《私はもう400万円の返金は求めていません。解決金を仮に提示されたとしても、受け取るつもりはありません》小室圭さんの母・佳代さんの元婚約者が“解決金”を拒否――。『週刊現代』(4月24日号)に掲載されたインタビューで、はっきりと宣言したのだ。4月8日、長い沈黙を破り約4万字に及ぶ「説明文書」を公表した小室さん。文書中では《早期解決と引き換えに借金でなかったものが借金であったことにされてしまう》と、かたくなに解決金という手段をとらず、話し合いにこだわった理由が綴られていた。しかし、この文書からわずか4日後、180度の方針転換が発表された。小室さんが“解決金”を支払う意向であることが代理人から明かされたのだ。解決金の額については最大409万円を想定していたという。これは、佳代さんが元婚約者から返金を求められていた金額と同じだ。だが、この大幅譲歩にも元婚約者からの返事はNOだった。皇室担当記者はため息を漏らす。「この“金銭トラブル”は、そもそもこんな一大事になるような問題ではなかったはずです。元婚約者の善意に甘え、たった1年2カ月で409万円もの金銭を受け取っていた時点で、小室さん母子の感覚には首をひねらざるをえません。それでも、金銭トラブルが報道されてすぐに元婚約者に連絡を取り、話し合いを始め、感謝とお詫びを伝えていれば早期に解決できたはずです。しかし実際には、小室さんは話し合いも経緯の公表もすることなく、アメリカ留学へ旅立ちました。しかも、この最悪の選択の裏には“眞子さまのご意向”があったと明らかになりました」4月9日、秋篠宮家の側近である加治隆治皇嗣職大夫は、金銭トラブルについて「報道が出たときから眞子さまが小室さんの相談に乗ってきた」、そして小室さんの対応方針は「眞子さまの意向が大きかった」と、記者会見で話したのだ。眞子さまが金銭トラブルに積極的に介入……。この事実に記者たちも愕然としたという。皇室の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、この問題をきっかけに「皇室への敬愛」が失われることを危惧しているという。「今までは、小室さんの“非常識さ”や“エゴイズム”が皇室を巻き込んでいるという構図でしたが、皇嗣職大夫の発言によって、小室さんの言動の背景に眞子さまの後押しがあったことが知れわたってしまいました。小室さんに向けられていた不信感は、いまや眞子さまにも向かっています。さらに、今後の対応によっては秋篠宮家、そして皇室全体へ不信感が広がる可能性もあります。このまま結婚を進めてしまえば、昭和、平成と長い時間をかけて築き上げた皇室と国民の信頼関係は崩れ、国民の敬愛の念は失われてしまうでしょう」「女性自身」2021年5月4日号 掲載
2021年04月21日「結局、元婚約者から金銭を援助してもらった事実は変わらないのに、小室さんの無念、屈辱、恩人への恨みをも感じさせる文章です。かえって小室さんの人柄が、眞子さまと結婚するにはふさわしくないと示してしまっていないでしょうか」そう語るのは、皇室の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さん。4月8日、母・佳代さんとその元婚約者男性との間の“金銭トラブル”について説明する文書を公表した。約4万字という長文で経緯を記した文書を、西村泰彦宮内庁長官は「非常に丁寧に説明されている印象だ」と評価していたが、皇室に詳しい識者からは厳しい声が上がっている。ただ、宮内庁関係者は、「眞子さまと小室さんの結婚は既定路線」と話す。「小室さんは曲がりなりにも、金銭トラブルについて文書という“形”にしました。今後は結婚に向けての動きが粛々と進められると思います」皇嗣職大夫によれば秋篠宮ご夫妻も「いろいろな対応が見える形になるように努力したもの」と受け取めているようだという。「秋篠宮ご夫妻としても“もう打つ手はない”と諦められたのでしょう。しかし天皇陛下が『多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております』と会見で発言された真意は、内親王の結婚相手としてふさわしい人柄であることを国民に示してほしいということではなかったのでしょうか」(前出・宮内庁関係者)象徴天皇制を研究する名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんは、小室さんに「オンライン会見」を勧める。「この文書は、結婚に反対する人々を納得させるどころか、むしろ火に油を注いだように感じます。やはり私は、小室さんがオンラインでもいいから会見に臨んで、表情や声で自分の思いを伝えるべきだと思いました」欧州の王室に詳しい関東学院大学教授の君塚直隆さんも、次のように話す。「こんな保身ばかりの文書で、国民に説明が済んだなどと思ってしまってはいけません。国民に誠意を示したいならば、一人で会見に出て、記者たちから浴びせられる厳しい質問に答えたほうがいいでしょう」眞子さまを守り、国民の理解を得るためには、小室さんが矢面に立つしかないだろう――。「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月13日「天皇陛下のお言葉は、まったく予想外のものだったそうで、眞子さまは非常に大きなショックを受けていらっしゃるといいます」そう語るのは宮内庁関係者。先月行われた誕生日会見で、天皇陛下は眞子さまの結婚について初めて言及された。その余波はいまだに収まっていない。「眞子内親王が、ご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」天皇陛下はこのように、秋篠宮さまと同意見であることを強調され、眞子さまに結婚への課題を突きつけられたのだった。眞子さまは11月に発表された文書で、天皇皇后両陛下が《私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっている》と記されていた。しかし陛下のお言葉には、そのように眞子さまを応援するニュアンスはまったくなかった。いったいなぜ、このような食い違いが生じてしまったのだろうか?「実は、眞子さまは両陛下に直接お会いして結婚の意思を報告されたわけではないようなのです。身位が異なる皇族同士は、公的な活動についてのやりとりを、すべて宮内庁職員を通じて行います。職員を通じたやり取りでは、両陛下の真意は眞子さまに伝わらなかったと思われます。眞子さまの意思に反して結婚を止めるのは両陛下であっても難しいこと。ただ、両陛下がお伝えになった考えは決して“賛成”を意味するものではなかったはずです。眞子さまは両陛下から“お墨付き”を得たつもりでいらしたのかもしれませんが、実際にはまったく違い、両陛下は眞子さまの結婚に強い懸念を抱かれていたのです」(前出・宮内庁関係者)そして、先の会見で天皇陛下は「上皇陛下や秋篠宮とは適宜連絡を取るようにしております」とも発言されていた。ただし、その詳細は明かされなかった。「コロナ禍という前例のない事態に対処するためだけでなく、眞子さまの結婚問題についても協力して対応するための連絡なのではないでしょうか。実は雅子さまも、美智子さまや紀子さまと、今までより連絡を取られることが増えたといいます。もともと、眞子さまの結婚についてほかの宮家の女性皇族から懸念の声が上がっているといわれていました。危機感を強められた女性皇族方は、皇室全体で対応するべく連携を図られているといいます」(前出・宮内庁関係者)■眞子さまに残された逆転の道は“皇籍離脱婚”窮地に陥った眞子さまに、逆転の道はあるのだろうか。「実際のところ、眞子さまと小室さんが『多くの人が納得し喜んでくれる状況』を実現するのは、不可能に近いと言わざるをえません。もはや金銭トラブルだけが、小室さんとの結婚を祝福できない理由ではありません。秋篠宮さまや宮内庁長官の要請に応えて、小室さん側がトラブルについて説明したとしても、世論が大きく変わることはないでしょう。追い込まれた眞子さまはすでに、“皇籍離脱”という道も考え始めているといいます。両陛下は、眞子さまには結婚後も皇室を支えてほしいとお考えでした。しかし小室さんと結婚すれば、国民の反発は避けられず、眞子さまが皇室の公務や行事に関わることは難しくなります。小室さんとの結婚に固執することは、両陛下との決別にほかなりません」(前出・宮内庁関係者)実は、内親王である眞子さまは自らの意思で皇室から離れることができる。眞子さまが皇籍を離脱して一般国民になってから、小室さんと結婚されるという選択肢があるというのだ。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんによれば、「仕組み上は、そういった選択も可能です。皇室典範第十一条に《年齢十五年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる》とありますので、眞子さまはその意思で皇族の身分を離れることができます。ただし、皇室会議の議を経なければならないので、そこでどのような判断がくだされるかという問題はあります。もし眞子さまが皇籍を離脱して一般人になられれば、どなたと結婚するかという条件はまったくありません。憲法二十四条に《婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し》とあるように、眞子さまが望まれるお相手と結婚することが可能です」ところで、眞子さまが結婚される際には1億4千万円近い一時金が支払われることになっているが、この一時金はどうなるのだろうか。「皇室経済法では、独身での離脱でも婚姻による皇籍離脱と同額の支給が可能になっています。ただし、国民の反発は避けられません。もしもそういった“法の抜け道”を利用した結婚で、一時金まで支給されるということになれば、余計に国民の反発を生みかねません」(小田部さん)一時金も皇室も捨てるという選択肢しか、いまの眞子さまには残されていないのだろうか――。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月15日「宮内庁は、記者会が提出した眞子さまの結婚についての質問を却下しませんでした。もはや皇室全体の問題であり、陛下も宮内庁も、陛下ご自身がお考えを述べる必要があるとの認識なのでしょう」(宮内庁関係者)2月23日の誕生日を前に天皇陛下は記者会見に臨まれ、眞子さまのご結婚問題についての質問にお答えになる予定だ。もちろん会見ではご家族についての質問もある。昨年4月に学習院大学文学部に入学された愛子さまのご様子も話題に上るはずだ。「愛子さまは10月に新入生ガイダンス出席のために一度だけ登校されましたが、授業はすべてオンラインで受けられています。赤坂御所での“ステイホーム”の過ごされ方のほか、今年成人を迎えられる愛子さまの将来についてもお話しになるのではないでしょうか」(皇室担当記者)学習院大学は4月から少人数の講義に限って対面授業を再開する予定。愛子さまにとっては待望のキャンパスライフが始まることになるが、雅子さまは心配を募らせているという。「新型コロナウイルスの感染が懸念されます。毎日同じクラスメイトと接する小中高生と違い、教室の移動も多い大学生はさまざま人と接触することになります。ご自身の感染だけでなく、両陛下に感染させることもないよう、愛子さまは細心の注意を払って通学されるでしょう。ただ、雅子さまがそれ以上に心配されているのは男子学生との“接触”かもしれませんね」(前出・皇室担当記者)昨年3月に学習院女子高等科を卒業された愛子さまだが、今月、ようやく完成した卒業アルバムが届いたという。そのなかには、高2の文化祭でダンスを披露する愛子さまの写真もあった。「愛子さまは『BLOOM』というユニットを組んで出演されましたが、女子生徒だけでなく男子部の生徒までどんどん会場に集まり、開演が遅れるほどのパニックになってしまいました。キャンパスでもすぐに人気者になられるでしょう」(学習院関係者)■眞子さまは大学1年生で小室さんと出会っていた眞子さまは婚約内定会見で「小室さんと最初にお目に掛かりましたのは、大学1年生の頃でございましたが、擦れ違うと軽く挨拶をする程度でございました」と語られている。そして3年生のころに親しく会話するようになり、交際に発展したという。つまり、キャンパスライフを開始した愛子さまがすぐに“運命のお相手”に出会われることも十分にありえるのだ。ただ、そのお相手は本人や家族がトラブルを抱えている“第二の小室圭さん”という可能性も――。愛子さまの結婚相手には、どのような条件が求められるのか。歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。「小室家の内情はあまりに複雑で、特殊な例だと思います。ただ、皇族方のお相手としてはある程度の社会的・経済的な信用と安定が求められるでしょう。むしろ心配されるのは、眞子さまの前例によって、愛子さまが本当に思いを寄せる方と結ばれなくなってしまうことです。国民が祝福でき、社会通念から大きく逸脱していなければいいのであって、過剰に条件を求めるほうが問題です」立教大学教授で精神科医の香山リカさんも、愛子さまのお相手のご家族までが話題に上ってしまうことを危惧する。「眞子さまと小室さんの結婚が多くの人に心配されているのは、小室さん本人より、母親の金銭問題が大きな話題となったからです。愛子さまの将来のお相手についても、本人には直接関係がなくても遠い親戚や縁者にトラブルなどがある場合、それがことさらに取り沙汰されてしまう可能性もあります。愛子さまは思慮深い方でしょうから、ご自身と接する異性の立場までお考えになり、交遊を控えられることもあるかもしれません。ただ、キャンパスの中では先生や友人が、自然体で過ごせる環境を作ってくれるでしょう。あまり考えすぎずに、いろいろな人と交流するのがよいと思います」「女性自身」2021年3月2日号 掲載
2021年02月18日「眞子さまの結婚問題はもはや国民的関心事。皇室の頂点に立たれる天皇陛下が、この問題についてどのように考えているのかをお聞きすることも必要だと思います」そう語るのは皇室担当記者。2月23日の天皇誕生日を前に、天皇陛下は記者会見に臨まれる。その会見で、眞子さまと小室圭さんについての質問があるという。眞子さまが昨年11月に発表した「お気持ち」に、次のような文言がある。《この度、私がこの文章を公表するに当たり、天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下にご報告を申し上げました。天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっていることに、深く感謝申し上げております》眞子さまが書かれた文書によれば、天皇陛下も二人のお気持ちを尊重されているというのだ。「陛下ご自身も、ご結婚までには非常に苦労されています。雅子さまとの結婚も一度は諦められたことがあったほど。もしかすると、小室さんとの結婚にこだわる眞子さまのお気持ちに共感する部分もおありかもしれませんが……」(前出・皇室担当記者)もし天皇陛下からも結婚をお認めになる発言があれば、小室さんにとっても大きな追い風になる。だが、皇室ジャーナリストの見方は厳しい。「小室さん側は要求された金銭トラブルや米国留学の経緯説明すらまだ果たせていない状況です。秋篠宮さまが結婚を『認める』と発言されてからも、小室さんに反発する国民感情は収まるどころかむしろ高まっています」■鍵を握るのは母・佳代さんの動向こうした状況で天皇陛下が小室さんの応援とも取れる発言をなされば、陛下ご自身まで国民から非難を浴びかねない。はたして、天皇陛下はどういった発言をされるのか。眞子さまとの結婚に向けて、小室さんにとって大きな“正念場”となるが、鍵を握るのは小室さんの母・佳代さんだという。「結婚延期の原因は、佳代さんの金銭トラブルでした。しかし発覚から3年以上経過した今も佳代さんは沈黙を貫いたまま。しかも、そういったトラブルがあったにもかかわらず、佳代さんの金銭感覚が変わっているようには見えないのです。眞子さまは1億4千万円近い一時金を受け取ることになっています。そのお金の一部が佳代さんに渡ってしまうのではないか、という疑念は払拭できない状況です。国民が小室さんよりもさらに不安視しているのは、眞子さまの”義母”となる佳代さんのことではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)皇室に詳しい歴史学者の小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授は、眞子さまの結婚問題が起きた要因は「皇室の歴史上で初めてといっていい、まったく事前調査なしの“自由恋愛”だったからではないか」と語る。「“ミッチー・ブーム”を起こした上皇陛下と美智子上皇后も恋愛結婚でしたが、それは綿密な調査があったうえでした。女性皇族の結婚では調査はあまり行われませんが、黒田清子さんや高円宮家の典子さんや絢子さんの場合は、両家の家族同士で交流がありました。一方、小室さんは完全に、眞子内親王がお一人で選んだお相手です。まったくの自由恋愛による結婚という点で、眞子内親王の結婚は素晴らしい事例となるはずでしたが、小室家が多くの問題を抱えていたことは非常に残念でした」今後の女性皇族の結婚までも左右しかねない、佳代さんの存在。天皇陛下は会見で眞子さまと小室家の縁談について、どう言及されるのだろうか――。「女性自身」2021年2月16日号 掲載
2021年02月02日「このごろ、眞子さまの周囲の方々から『眞子さまは以前とはずいぶんと変わられてしまった』と聞くことが何度かありました」そう語るのは宮内庁関係者。成人されてからご公務の機会も増え、海外にも何度も公式訪問された眞子さまは“優等生”として知られていた。「以前は“真面目すぎる”といわれるほど、ご公務や学業に熱心だった眞子さまですが、その姿勢までも変わられてしまったように感じるというのです。その原因は小室さんとのご結婚が“こじれた”ことなのかもしれません」東京大学総合研究博物館・インターメディアテク(IMT)の特任研究員を務めていらっしゃる眞子さまだが、今年3月で任期切れの予定。今後の再就職先は明らかになっていない。また、’16年9月に国際基督教大学大学院の博士課程に進学されているが、4年以上経過した現在も卒業されていない。小室さんとの結婚が延期されていた陰で、眞子さまは仕事や学業の面でも行き詰まりを感じていらっしゃったのか――。眞子さま’14年3月、大学卒業に際しての文書回答で、公務に臨む姿勢についてこう綴られていた。《父からは、公的活動というものは、自分のしたいことをするのではなく、あくまで頂いた仕事に対して誠実に向き合うという意識を持ちつつお受けするべきであると前々から言われております。母よりは、公的活動のひとつひとつを丁寧に、そして心をこめて務める姿勢の大切さを、折にふれ、聞かされております》自分のしたいことをするのではなく、頂いた仕事を誠実に――。眞子さまはその教えを忠実に守られてきたかに見えたが、小室さんとの結婚については、ご自身の考えを曲げられなかった。「3年前、秋篠宮ご夫妻の必死の説得によって、眞子さまは結婚延期に同意されました。しかし、それを機に眞子さまはご両親にはほとんど口を開かない時期が長らく続きました。眞子さまが“豹変”されたのは、この時期だったのではないでしょうか」■国民との信頼関係も揺るがす事態に秋篠宮さまは’18年11月の会見で「二人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、やはりそれ相応の対応をするべき」と述べられていた。しかし、眞子さまは結局のところその“忠告”に応えることはなかった。昨年11月に「お気持ち」を表明する文書を発表することで“強行突破”してしまったのだ。2年ほど前から、毎年届いていた眞子さまからの年賀状が届かなくなったという友人の声もある。コロナ禍で、眞子さまは祭祀などの公的なご用事がない限り、外出は控えられている。学生時代の友人との付き合いはますます減り、小室さんとの関係に没入されるばかりになっているのか――。歴史学者の小田部雄次さん(静岡福祉大学名誉教授)は、眞子さまに対して厳しい意見を口にする。「上皇ご夫妻をはじめ、皇室の方々が地道な行いによって国民との信頼を築いてこられました。眞子さまと小室さんの結婚にまつわる問題によって、その信頼関係はすでに崩れ始めています。コロナ禍によって、多くの国民が不安に苛まれているなか、眞子さまが社会の苦難への配慮よりも、ご自身の結婚を優先されているように見受けられることは、好ましくない状況です。小室家側が国民に筋の通った説明ができないまま、眞子さまと小室さんが結婚してしまえば、批判の矛先は結婚を許した皇室にまで向かってしまいます。皇室への敬愛や信頼の念が弱まることも危惧されます」「女性自身」2021年2月9日号 掲載
2021年01月27日小室佳代さんの元婚約者の暴露により始まった、眞子さま婚約を巡るトラブル報道は、ますます過熱する一方だ。だが、当の圭さん、そして母・佳代さんは、沈黙を守り続けている。ただひとつ言えることは、佳代さんは、夫が自死したあと、母ひとり子ひとりで、なりふりかまわず“幸せ”をつかみ取ろうとしてきたに違いないことだ。だが、そのためにおこなってきたこと、彼女の半生を追い、見えてきたものとは――。暮れも押し迫った昨年12月18日午後6時4分。私鉄駅近くの老舗洋菓子店の店舗に、白衣に身を包んだ中年女性の姿があった。白衣は洋菓子製造の仕事着だろう。秋篠宮眞子さまとの結婚問題が取り沙汰される小室圭さんの母・佳代さんだ。それから約10分後、着替えを済ませた佳代さんは、茶色のダウンコートを着込んで、20代と思しき同僚女性とともに店を後にした。2人は最寄り駅から下りの普通列車に乗り込み、混み合った車内に並んで立った。離れて立っていた本誌記者の耳にも、ときおり会話の内容が漏れ聞こえてくる。同僚女性の相談事に、佳代さんは、ニコニコとほほ笑みながらうなずいて、聞き役に徹している。職場内での人間関係はよさそうだ。──眞子さまと圭さんの結納に当たる納采の儀が延期になったのは、18年2月6日のことだった。それからまもなく3年になる。昨年11月13日、宮内庁は、眞子さまの結婚に関する「お気持ち」を文書で公表した。そのなかで、眞子さまは、「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」と、お二人の気持ちが揺るぎないことを率直に表明された。それを受け、父・秋篠宮さまも11月20日、お誕生日に際しての会見で、記者の質問に対して、結婚を認めるご発言をされている。「結婚することを認めるということです。これは憲法にも結婚は両性の合意のみに基づいてというのがあります。本人たちが本当にそういう気持ちであれば、親としてはそれを尊重するべきものだというふうに考えています」慎重で複雑な親心が垣間見えるご発言だが、眞子さまのご結婚はこれで一歩、前に進んだ。この会見の直後、ご結婚延期の最大の要因だった佳代さんの金銭トラブル問題にも進展があった。佳代さんに約400万円の返金を求めていたX氏の独占告白を、『週刊現代』(12月5日号)が掲載。「眞子さまにお伝えします。もうおカネ400万円は要りません」眞子さまのお気持ちの文書を読んだX氏は、翻意の理由を、「いつまでも二人の結婚の障害になってはならないと思った」と、話している。X氏は、それまで400万円は圭さんの学費と主張してきたが、本誌は「学費には使っていない」という圭さんの代理人・上芝直史弁護士の言葉をスクープ(12月15日号)。国際基督教大学(ICU)への入学金と1学期の授業料は、圭さん自身の貯金から支払い、以降の学費は奨学金で賄ったことを明らかにした。圭さんの学費にX氏が関わっていないのなら、借金問題は単に佳代さんとX氏の間の問題ということになる。このままいけば、眞子さまの義母となり、天皇家の縁戚となる佳代さん。その人物像はやはり気になる。小室佳代さんとはどんな女性なのだろう。佳代さんの旧姓は角田。小室敏勝さんと結婚したのは23歳のときだった。1歳年上の敏勝さんは明治大学工学部卒。横浜市役所に勤務し、市内に購入したマンションで家族3人、幸せに暮らしていた。圭さんが3歳のときからバイオリン教室に通わせていたという。敏勝さんは幼稚園の保護者会や参観日には必ず出席するほど子煩悩な人だったが、佳代さんも、敏勝さんに負けず劣らず、教育熱心な母親だった。「この子はバイオリンの天才なの」が口癖で、圭さんは私立の国立音大附属小学校に入学している。そんな小室家の生活は、02年、敏勝さんの自死で一変する。圭さんは当時10歳。以後、専業主婦だった佳代さんは、福祉事務所のカフェや地元のケーキ店などで働き、女手ひとつで息子を育てたが、圭さんの教育水準だけは落とさなかった。音大附属小学校はそのまま通わせ、中学からは、高校まで一貫教育のカナディアン・インターナショナルスクールに入学させた。学費は年間約200万~300万円(当時)。そもそも海外生活経験もなく、日本の小学校で学んだ子どもが、インターナショナルスクールに入るのは並み大抵のことではない。授業はすべて英語で行われるため、圭さんは小学校卒業から9月の入学まで、英語の強化クラスに入り、サマースクールに通い、さらには家庭教師をつけて特訓し、ようやく入学を果たしたという。圭さんと同時期に、インターナショナルスクールに在籍していた生徒の親はこう話す。「入学当初の圭くんは、ほとんど英語はできていなかった印象です。お母さまが本人以上に熱心でしたね。入学までは必死だったと思います。わずか半年である程度の英語力を身につけさせようとする熱量には、すさまじいものがありました。英語ができないお母さまは、事務の日本人のスタッフを通訳にして、各担当教科の先生に質問したり、勉強方法などを相談していたみたいですから」入学後も家庭教師をつけるなど、学費以外の出費は多い。「お誕生日会とかが、けっこう大変なんです。外資系企業や大使館の子のお誕生日にお呼ばれすると、お土産もどっさり持たされますから、それなりにプレゼント代も必要なんです」佳代さんは真っ赤なアウディを乗り回して、圭さんを送り迎えしていたという。パートの収入と夫の遺族年金で、月収は20万円を超える程度と報じられたギリギリの生活の中で、圭さんをインターナショナルスクールに入学させたことは、世界の一流どころの家庭の子女が集う環境を、必死につかみ取ろうとした佳代さんの執念と見えが感じられる。圭さんは、佳代さんの上昇志向の波に乗るかのように、横道にもそれず、まっすぐに育った。10年9月、ICUに入学した圭さんは、12年6月、大学の交換留学生説明会で、眞子さまと初めて親しく会話し、交際に発展。プロポーズは13年12月。婚約内定会見は17年9月。緊張のなかでも恥ずかしそうに見つめ合い、記者の質問に答える初々しいカップルのご様子は、多くの人を魅了した。この結婚がここまでもつれるなど、当時、誰も予想していなかったことだろう。『週刊女性』(’17年12月26日号)の「400万円借金トラブル」報道が、大きな波紋を起こすまでは──。佳代さんの借金を告発したX氏は、暴露の直前まで小室一家と同じマンションに住んでいた。本誌が当時取材したとき、X氏は薄いストライプのスリーピース・スーツに身を包み、襟元にはちょうネクタイ、言葉遣いも丁寧で穏やかな男性だった。「敏勝さんとは、マンションの管理組合の会合で話すようになりました。お互い理系だからウマが合って、今度、横浜で飲みましょうという約束もしていたのですが……。かなりたってから、敏勝さんが自殺したと聞き、本当に驚きました」外資系企業に勤めていたX氏は、生活時間が違う佳代さんとは顔を合わせたことがなかったが、07年、共通の知人を介して知り合い、圭さんのパソコンの修理を頼まれたことなどから、親しくなったという(『週刊文春』18年2月1日号)。X氏と佳代さんが、婚約したのは10年9月。圭さんがICUに入学したのとほぼ同時期だ。佳代さんは二人の財布を一緒にしようと持ちかけたこともあったという。そのころから、佳代さんの金の無心が始まったと、X氏は主張する。その総額が約400万円だ。佳代さんの度重なる無心にへきえきしたX氏は12年9月、婚約解消を申し出て、1年後には、返済を求める書面を小室家に送っている。一方、小室家側は「400万円は借金でなく、贈与だった」と主張。進展のないまま4年以上経過するなか、X氏は眞子さまと圭さんの婚約を知り、公開に踏み切った。「弁護士に相談しましたが、借用書がなければ裁判で勝つことは難しいと言われてしまいました。皇族をお嫁さんにしようとする人が、自分の学費を出してくれた人に対して、感謝の一言もないというのは、それでよいものでしょうか」X氏は本誌の取材当時に、そう胸の内を明かしている。この騒動で、18年3月4日に予定されていた納采の儀も、11月4日の帝国ホテルでの挙式も延期され、今日に至っている。ここにきて「お二人の結婚の障害になってはならない」(前出)と、返金を求めない趣旨の発言をしたX氏だったが、その後、事態が急変。『週刊文春』(20年12月17日号)では、佳代さんからX氏に届いた無心メールの詳細が公開され『週刊現代』(20年12月12・19日号)では、佳代さんと圭さんが、13年秋に「400万円は譲渡だった」と記した手紙を携え、X氏の自宅を訪ねた際の録音テープを公開。借金問題は再燃し、いまや過熱の一途だ。この事態を憂慮したのか、12月10日、西村泰彦宮内庁長官は定例記者会見で、小室家の金銭トラブルについて聞かれ、こう述べた。「説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だ」皇室の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんも、小室家に対して手厳しい。「金銭トラブルの経緯について、国民への説明責任を果たすべきなのは、当然ながら小室家です。400万円が借金であれ、贈与であれ、元婚約者が金銭的援助をしてきたのが事実ならば、相手方に対し何の恩義も敬意も見せず、感謝や謝罪の念がないのは、一般的な社会通念からしても異常な感覚と言わねばなりません。400万円が学費ではないというなら、何に使ったのでしょうか?筋の通った説明をすべきです。現状のままでは、皇族と結婚する家としての社会的な信用は得られないでしょう」小室家の金銭トラブルの発端をたどれば、やはり敏勝さんの自死に行き着く。敏勝さんの生前から、小室夫妻と一時的交流があったという元喫茶店経営者A氏は、今回の本誌の取材にこう語る。「圭くんを連れて家族3人で、よく店に来てくれました。旦那さんはおとなしくて優しいタイプ。反対に佳代さんは社交的で、よく喋る。メニューを見て、旦那さんに『何を食べる?』と、聞いておきながら、『○○でいいでしょ』と、どんどん決めちゃう感じでした。旦那さんはもの静かで、小さかった圭くんに、食べさせてあげたりしていましたね」頻繁に顔を出していた一家が、しばらく姿を現さなくなったのは、圭さんが10歳のときだ。「久しぶりに佳代さんが来たと思ったら『主人が死んじゃった。首つり自殺した』と、言うんですよ」 敏勝さんは精神的に弱っていて、しばらく藤沢の実家に帰っていたと聞いた。「それを佳代さんが無理やり自宅に連れ帰ったような言い方でした。ある日の深夜、旦那さんが外に出ていったらしく、ガタンと音がしたそうです。佳代さんはそのまま眠ってしまい、目が覚めても旦那さんの姿が見えないので、圭くんを連れて捜したら、亡くなっていた現場に行き着いたそうです」佳代さんはそう店主に説明していたが、敏勝さんの遺体を発見したのは、立川警察署という報道もある(『女性セブン』21年1月7・14日号)。「それからは毎日のように閉店間際に圭くんを連れてきて『おじいちゃんも自殺しちゃった。圭くんにカウンセリングを受けさせたほうがいいのかしら』と、こぼしていました」敏勝さんの死後まもなく、敏勝さんの父親も後を追うように自死していたのだ。「佳代さんは、自分の父親の家に居候して、毎晩、狭い部屋で圭くんを抱きしめて寝ていると話していました。私たち夫婦は、突然、夫を亡くして、経済的にも大変だろうと、ご飯を食べさせ、もらい物を持たせたこともあります」佳代さんが話し込むと、夜9時、10時になる。「圭くんはおとなしく絵を描いたりしているのですが、そんな時間になると眠ってしまうから、車で送ってあげるんだけど、いつも小さなアパートの前で『ここがウチだから』と言われていたんです」Aさんはそれを信じていたが、圭さんのご婚約内定報道で、小室家の自宅が聞かされていたアパートとは違うマンションであることを知ったという。「当時はそんなことも知らないから、夫婦で同情していましたよ。旦那さんが、実家から連れ戻した後に亡くなったので、実家から『あなたが殺した』と、言われたと聞きました。『この子の(遺産相続の)権利はどうなるんだろう』と、悩んでいました」実家との橋渡しを頼まれたAさんは、委任状を持たされ、敏勝さんの藤沢の実家を訪ねたという。「旦那さんのお母さんにお会いすると、すごくいい人で、きついことも言いませんでした。佳代さんの気持ちを伝えると、『わかりました』と、一度で話が済んだんです」しばらくして、佳代さんが1人の女性を連れて店にきた。「霊媒師みたいな人で、女性は店に入った途端に店内の絵を見て、『ああ、この絵も、この絵のこともわかっていた』と、言うんです。奥の席から入口のほうを見て『圭くん、お父さんがこっちを見て笑っているよ』って。佳代さんは、心底、信じているようでした」Aさん夫婦に違和感が芽生えた。その後、佳代さんは自分の父親らしき男性と一緒に店に来て、夫婦に封筒を差し出したという。「それでいきなり『手を引いてくれ』と言うんです。何のことかと思いました。藤沢の実家からの援助の話がうまくいったということでしょうか?でも、こちらは親切で動いただけなのに『手を引け』という言い方は……。封筒に何が入っていたか知りませんが……」親切をあだで返され、侮辱された思いがして、Aさんは封筒を受け取らず、帰ってもらったという。「佳代さんとはそれっきりです。旦那さんの話をしながら、佳代さんは涙ひとつ見せなかったと思います。それに、圭くんの前で平気で自殺の話をする。こちらが心配すると『知っているから大丈夫です』と言うのですが……」Aさんの話を聞く限り、佳代さんの話にはうそやごまかしが多いように思える。著書に『被害者のふりをせずにはいられない人』(青春出版社)などがある精神科医・片田珠美さんは佳代さんをこう分析した。「400万円は学費に使っていないということですが、学費が必要と言って融通してもらったお金を、ほかの目的で使うほうがタチが悪いと思うのが普通です。ところが、彼女は『悪い』と思わないどころか『返さなくてもいい』と言えてしまう。自分に都合の悪い現実が見えなくなることを精神分析で『暗点化』と呼びますが、暗点化が起こりやすいタイプは、自己正当化の達人になりやすい。佳代さんは自己正当化の達人かもしれません」小室家に吹く逆風のなか、いまも圭さんを擁護するのは、居酒屋「のん処」店主の五井憲治さん(74)だ。圭さんが高校のころにアルバイトをしたフランス料理店のオーナーシェフだった人である。「みんな圭くん本人を知らないからね。僕のように知ってる人間は『いいコだよ』って言えるけど。圭くんは、お母さんに尽くしてもらってきたでしょ。だから、恩返しをしたいと、お父さんが亡くなったときから言ってたんだ。『僕がお母さんを守っていくんです』ってね。それ、聞いたときはジーンときて、目が潤みましたよ」圭さんは21年5月、ロースクールを卒業予定だ。なりふりかまわず、“幸せ”をつかみ取ろうとしてきた佳代さん。いま、54歳の彼女が、早朝からおよそ半日近くも、立ちっぱなしの洋菓子製造の仕事をするのは、体力的にも厳しいはずだ。そんな母を「守る」と言うのなら、さらには眞子さまの率直なお気持ちに応えるためにも、代理人に任せるのではなく、圭さん自身が母の金銭トラブルの経緯について真摯に説明するときがきているのではないだろうか。最後に、やはり佳代さんの肉声を一言でも聞きたい。冒頭で述べたとおり、同僚と帰途に就いた佳代さんは、途中駅で1人下車して、駅直結のショッピングモールに入った。退店時から紙袋を持っていたが、ショッピングモールから出てきたときにはさらに大ぶりの紙袋が2つ加わっていた。老舗菓子店の名前が見える。大量のお菓子を買い込んで、これからまたどこかに行くのだろうか。3つの紙袋とハンドバッグを抱えるようにして改札口に向かう佳代さんに、声をかけた。「小室さん、突然すみません……」彼女の顔が一気にこわばるのが見て取れた。怒りとおびえがないまぜになったような感情が目元に浮かび、表情に険しさが増していく。「秋篠宮さまがお二人の結婚を認めるご発言をされましたが、お母さまとして今、率直にどんなお気持ちでしょうか?」しかし、佳代さんは進行方向の一点を凝視するかのように、前だけを向いて決して顔を動かさない。やや前のめりの姿勢のまま、ズンズンと歩みを進める。「何もお話したくありませんか?」記者には、そのとき彼女が小さくうなずいたようにも見えた。「朝早くから、こんな遅くまで、お仕事ご苦労さまでした」そうねぎらうと、いきなりピタッと足を止め、不意に記者のほうに向き直った。そして、マスク越しにも“作り笑いですよ”と、ハッキリ伝わる不自然な笑みを記者に向け、絞り出すようにこう言った。「ご苦労さまでございました」こくりと頭を少し下げ、足早に改札を抜けると、佳代さんは帰宅ラッシュのホームへと姿を消した。「女性自身」2021年1月19日・26日合併号 掲載
2021年01月09日秋篠宮さまが結婚を「認める」と発言されてからも、眞子さまと小室圭さんの結婚について世間からの批判の声は止んでいない。そんな中、12月10日、西村泰彦宮内庁長官は定例記者会見で、小室家の“金銭トラブル”について「説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だ」と発言した。西村長官の発言に対して、小室さん側はどう対応していくつもりなのか。上芝氏に聞いた。「今後はスタンスを変えていくということです。問題を円満かつ誰もが納得できる形で解決するために、これまで週刊誌の記事に対して批判や反論はしてこなかったのですが、現状では誤った情報が事実のように扱われてしまっています。今後はしっかりと正すべきところは正していく、ということです」ただ、眞子さまと小室さんの結婚に対し、ツイッター上では次のようなつぶやきが後をたたない。《税金の一時金が小室さんの借金返済に使われるなら不快》《眞子様の持参金目当てでは?と疑われても仕方がない》結婚により皇籍を離脱されるのに伴い、眞子さまは約1億4千万円の一時金を受け取られるとみられている。小室さんは多額の一時金が目当てで眞子さまと結婚するのではないか――。そういった疑念を持つ国民も少なくないのだ。小室佳代さんが元婚約者・X氏から受け取った400万円については、X氏自身が「返してもらわなくていい」との意向を表明している。しかし、小室さん側にはさらなる“借金”があると囁かれている。先日、上芝氏は本誌の取材に、佳代さんがX氏から受け取った400万円が小室さんの学費に使われたことはないと明言していた。国際基督教大学(ICU)の入学金は「おもに彼が高校生のころにアルバイトをしてためたお金」と説明。さらに、「ICU在学中は奨学金を利用していました。入学金と1学期目の授業料などは圭さん自身の貯金から支払い、それ以降の学費は全額、奨学金で賄っています」と回答したのだ。だが、貸与型の奨学金はいわば“借金”。返済は終わっているのだろうか。今回改めて、小室さんが“金目当ての結婚”との批判を受けていることについて直撃すると、上芝氏は次のように断言した。「圭さんが眞子さまの一時金を当てにしていることなど一切ありませんし、そうしなければならない状況でもありません。現状、奨学金のうち貸与型のものについては、ほぼ返済を終えています」小室さんは合計で600万円を超えるICUの学費の大半を貸与型の奨学金で賄ったとみられるが、すでに完済目前だというのだ。“小室さんは一時金は当てにしていない”と断言した上芝氏。もちろん、依頼人である小室さんと相談したうえでの発言だろう。ただ、この発言ですべての疑問が解消されたわけではない。「学費には使われなかったという400万円を、佳代さんはいったい何に使ったのでしょうか。また、ニューヨーク留学中の小室さんは、全額返済不要の奨学金を獲得したり、日本で勤務していた法律事務所からいまも給与と同等の金額を受け取ったりしていると報道されています。これほどの“特別待遇”を受けているのは不自然だという指摘もあります」(前出・皇室担当記者)宮内庁長官から“説明責任”を求められた小室さんは、今後どのような対応をすべきなのか。皇室の歴史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。「X氏が説明した経緯が正しいならば、国民が不信を抱くのも当然です。皇族の親戚となる小室さんが、もし社会通念上許されない不道徳な行為をしていたとすれば、許されないことです。金銭トラブルについて、少なくともX氏と小室家との間に、相互に納得した和解が成立したとは思えません。小室さんが国民の信頼を得るためには、X氏の発言の真偽も含め、交渉決裂までの経緯を丁寧に説明すべきでしょう」小室さんは数々の疑惑に答え、眞子さまと“祝福される結婚”を実現することができるのか――。「女性自身」2020年12月29日号 掲載
2020年12月16日ゆっくりとした足取りで、拝殿へと歩かれる美智子さま。階段では女性護衛官の腕に手を添え、慎重に歩を進められていく――。10月28日、明治神宮を参拝された上皇陛下と美智子さま。皇居以外に外出されたのは、3月末の仙洞仮御所への転居以降で初めてだ。「美智子さまは春から、仮御所の外に出られることはほとんどありませんでした。今回は明治神宮創建100年を記念したご参拝で、上皇ご夫妻は参拝後に明治神宮ミュージアムも見学されました」(皇室担当記者)この日は上皇ご夫妻だけでなく、天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻も明治神宮を参拝された。三家が公の場で“そろい踏み”となるのは、今年1月2日の新年一般参賀以来、10カ月ぶりのことだ。皇室ジャーナリストの渡辺みどりさんはこう語る。「コロナ禍で多くの国民が不安で苦しんでいる最中ですから、三家のみなさまがそろって参拝され、国民のためにお祈りになった意味は大きいのではないでしょうか」美智子さまは昨年から、度重なる体調不良に見舞われている。「今回のご参拝でもサングラスをおかけになっていましたが、白内障の術後、視界が眩しく感じる症状が続いているのだと思われます。左手には昨年9月の乳がんの手術による後遺症と考えられる痺れがあり、ご趣味のピアノも思うように弾けていないそうです。さらに、このところ毎日のように原因不明の発熱がおありとのことです。側近の説明によれば、午後にお熱が37度を超え、翌朝には平熱に戻るそうです。お引っ越しのために早朝から夜遅くまで荷物の整理をなさっていた疲れが、いまも残っているのでしょう。今回のご参拝は、発熱などの体調不良をこらえてのお出ましだったのです」(前出・皇室担当記者)なぜ美智子さまは、そこまでしてお出ましになったのか――。「美智子さまは、現在の皇室をとりまく状況を、深く憂慮されているのです」そう語るのは宮内庁関係者。11月8日には、秋篠宮さまが皇位継承順位第1位であることを内外に示す儀式「立皇嗣の礼」が挙行される。しかし、多くの国民の関心はこの儀式よりも、眞子さまと小室圭さんの結婚の行方に向いてしまっている。コロナ禍により、眞子さまご本人によるお気持ちの発表も先延ばしにされたままだ。眞子さまの結婚問題が長引くことは秋篠宮家にとどまらず、皇室全体にとっても決して好ましい状況ではない。皇室に詳しい歴史学者の小田部雄次さん(静岡福祉大学名誉教授)はこう語る。「皇族の恋愛の自由は尊重されるべきですが、皇族はもっとも公の立場にある存在でもあります。自由な恋愛感情を尊重しつつも、現在おかれている皇室の立場からして、どういう選択肢がふさわしいのか、まずはお二人がしっかり考えて、国民に説明する必要はあろうかと思います。個人の自由を尊重するのみが皇室の在り方となってしまえば、皇室への国民の信頼と敬愛の念も失われていくと懸念されます」さらにコロナ禍により、天皇陛下や皇族方が国民の前にお出ましになる機会は激減してしまった。「オンラインの活用も始まりましたが、皇族方が地方に足を運び直接国民と触れ合うことができなくなったのは、大きな痛手です。未曽有の災厄のなかで存在感を発揮できないのであれば、国民から『皇室などなくてもいい』という声が大きくなり、皇室の存続にもかかわる――。美智子さまは、危機感を感じていらっしゃることでしょう」(前出・宮内庁関係者)上皇ご夫妻が見学された明治神宮ミュージアムの展覧会では、修復が進められている昭憲皇太后の「大礼服」が展示されていた。「昭憲皇太后は明治天皇を支えるとともに、養蚕の奨励、女子教育の育成、福祉や医療の推進などに尽力しました。昭憲皇太后に思いを馳せ、美智子さまは皇室の使命を再確認されたのではないでしょうか」(前出・皇室担当記者)表舞台から一線を退かれた身でありながら、美智子さまがお出ましになられたことについて、前出の渡辺みどりさんはこう語る。「コロナ禍で皇室と国民との接点が少なくなっている今、国民に伝わる形で今回のご参拝が行われたことに大きな意味があります。美智子さまの格別のお考えがあってのことと思えてなりません。また平成の時代、美智子さまは皇室内の融和にも努めていらっしゃいました。当時の天皇陛下と皇太子さま、秋篠宮さまのお三方が毎月1回、定期的に会って話す『三者会談』が行われていましたが、これは美智子さまのご発案であったとされています」令和に入り、皇室内の連携が取れているとは言い難い。「三者会談はもちろん、最近では天皇家と秋篠宮家の交流もほとんどないそうです。眞子さまの結婚延期についても、秋篠宮家から両陛下に経過報告はされていないようですし、天皇皇后両陛下も宮家の結婚問題に口を挟まれることは遠慮されてきたようです。そういった現状を改め、皇室の危機に、両家が協力して立ち向かうべきではないか――。体調不安をおしてお出ましになることで、美智子さまはそうお伝えになりたかったのでしょう。実は、当初の発表では雅子さまは参拝される予定ではありませんでした。それでもお出ましになったのは、雅子さまが美智子さまのお気持ちに応えようとされたからでしょう」(前出・皇室担当記者)「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月04日10月17日、秋篠宮ご夫妻と眞子さま、佳子さまが、中曽根康弘元総理の内閣・自民党合同葬儀にそろってお出ましになった。この合同葬儀には、さらに常陸宮さま、三笠宮家の信子さま、高円宮家の久子さま、承子さまも参列されたのだが、宮内庁関係者は次のように語る。「これほど多くの皇族方が参列されたことには、いささか驚いています。たしかに過去の首相経験者の合同葬儀にも皇族方が出席されてきました。今回も主催者から各皇族方に案内があり、個別に判断されたようです。しかし、これまで新型コロナの感染拡大を防ぐために皇族方は外出を伴う公務を控えてこられましたし、美智子さまは宮内庁病院以外にはいっさい外出されていないほどです。政治色の拭えない合同葬儀が優先して出席すべき催しとは思えません。とくに秋篠宮家は、未成年の悠仁さま以外の“家族総出”で参列されなくてもよかったのではないでしょうか」この合同葬儀自体も、招待客が当初の4,000人から1,400人まで6割以上も削減されている。また、開催費に9,600万円もの国費が使われたこと、文科省が国立大学に弔意の表明を求めたことなどが物議を醸していた。葬儀委員長は菅義偉首相だ。「秋篠宮ご夫妻としては、菅政権との関係構築を図りたい思惑もあるのではないでしょうか。政府は年内にも、安定的な皇位継承についての議論に着手する予定です。そこでは女性天皇の是非についても議題に上ります。悠仁さまが天皇に即位できるかどうかは、菅首相にかかっているともいえる状況です」(前出・皇室担当記者)菅首相は最近、皇位継承問題について注目すべき発言をしている。10月13日に自民党の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護る会」と会談し、「男系による継承が古来、絶えることなく続いてきた重みを踏まえる」との考えは「いささかも変わっていない」と述べたのだ。ただ、菅首相は’05年には新聞のアンケートに女性天皇賛成との回答を寄せている。また’19年10月には皇族数の減少について「先延ばしにできない重要な課題」と述べていた。現在の“男系継承”の限界を認識していたはずだが……。歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、菅首相の発言について、次のように分析する。「11月8日の立皇嗣の礼を前にこうした男系優先の発言をしたのは、安倍政権の路線を継承することで、総理としての自己保身を図るためにも見えます。自民党内には二階氏、河野氏、石破氏など、女性天皇や女系天皇容認の容認論を唱えている人物もいます。一方で男系維持を求める勢力は危機感を持っており、首相は彼らにも配慮する姿勢を見せる必要があったのでしょう」「女性自身」2020年11月3日号 掲載
2020年10月23日「安倍内閣が積み残した課題は、北方領土問題や北朝鮮問題、日中関係や日韓関係の修復など多岐にわたり、菅内閣がそれらを解決するのは非常に困難です。そうした状況のなかで、菅内閣が解決しえるもっとも具体的で差し迫った課題があるとすれば、女性天皇・女系天皇の容認でしょう」そう語るのは、静岡福祉大学名誉教授で歴史学者の小田部雄次さん。9月16日、認証式で天皇陛下から任命を受けて菅義偉氏が総理大臣に就任した。皇室が抱える問題について、首相としてどのように向き合っていくことになるのだろうか?皇室の歴史や皇位継承問題に詳しい小田部さんに聞いた。――7年9カ月もの間、安倍政権で官房長官を務めていた菅首相ですが、皇位継承問題についてはどのように関わってきたといえるでしょうか?’17年6月に成立した「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の付帯決議では、女性天皇・女系天皇をふくむ「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」や、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる「女性宮家」の創設などについての検討を行い、その結果を速やかに国会に報告することを政府に求めていました。当時の官房長官であった菅氏は、新天皇の即位礼後となる’19年秋以降に検討を開始すると述べていました。ところが即位礼が終わった’19年11月、政府は検討開始の時期を「立皇嗣の礼」の後へと先送りすることに。しかもコロナ禍で’20年4月に予定されていた立皇嗣の礼が延期になると、そのまま皇位継承の議論まで先延ばしにして、今日に至っているのです。――実は’05年の衆院選で新聞社のアンケートに答えた際、菅氏は女性天皇に賛成しています。現在、菅首相は女性天皇、さらには母方にのみ天皇の血筋を引く女系天皇についてはどのような考えを持っていると思われますか?菅氏はもともと男系論者ではないのでしょう。しかし「桜を見る会」などさまざまな問題により安倍内閣への批判が強まるなか、菅氏は安倍首相擁護の動きを強め、同時に安倍内閣の基盤でもある男系論者たちへの迎合も進めていきました。それは内閣を守ろうとする官房長官としての自然の論理でもあったでしょうし、次期政権への委譲をそれとなく期待しての反応でもあったと思われます。いずれにせよ菅氏は、安倍内閣とそれを支えている男系論者たちと一線を画すことができなくなっていったようです。菅氏が安倍首相退陣後も男系論を堅持するのか、女系天皇をふくむ安定的な皇位継承のための議論に踏み込むのか、その真価が問われると思われます。――自民党の中にも、女性天皇や女系天皇を容認する意見は少なくないのでしょうか。昨年11月、自民党の甘利明税制調査会長がフジテレビの番組で「最終的な選択肢としては女系も容認すべきだ」と発言しています。甘利氏はその後、「積極的容認でない」と釈明しましたが、「男系存続の危機に陥ったときに備えていろいろ議論しておくべきだ、との意味だ」と説明しています。皇位継承の危機に備えて、女系天皇の議論も視野に入れておく必要性を認めていたのです。また昨年12月、自民党の石破茂元幹事長は、CS-TBSの番組で「女系だからダメだという議論には賛同していない」と述べました。番組収録後、記者団に「お生まれになったときから、天皇として国民統合としての務めを果たすため、常人の及ばざる努力をしてこられた方がふさわしい」と語っています。――菅政権や今後の自民党政権が、女性天皇・女系天皇を容認する可能性はあるのでしょうか?’20年4月に共同通信が発表した世論調査では、85%が女性天皇に賛成、79%が女系天皇に賛成しています。多くの国民が女性天皇だけでなく女系天皇にも賛成なのです。そうした国民世論とかけはなれた内閣は、いつかは国民に見放されることになるでしょう。この政治力学を菅内閣がどこまで重視するかで、今後の議論の流れも決まるだろうと思います。このまま女性皇族がいなくなるまで男系継承のシステムを続ければ、近い将来、正当な皇位継承者がいなくなる可能性は小さくありません。もし皇室が存続出来なくなった場合、その責任を現在の政権を担う自民党が負うことになるでしょう。皇室の存続を真剣に考えるならば、皇室典範改正を数年のうちに実現させなければならず、菅内閣の責任も重いといえます。安定した皇位継承のために、もし菅内閣が女系天皇容認の法改正を実現させれば、それだけで大きなレガシーとなります。しかし、改革を放置するのであれば、菅内閣の負のレガシーとして、永遠に残ることになるでしょう。
2020年09月26日「愛子さまをはじめ内親王のお子さまを素直に次の天皇として受け入れることもあるのではないか」“ポスト安倍”レースが取り沙汰されていたさなかの8月23日、河野太郎防衛大臣(当時)が“女系天皇容認論”に言及し、大きな話題を呼んだ。総裁選には不出馬となったものの、河野氏は行政改革担当大臣に任命され、菅内閣の中核メンバーとなっている。河野氏の発言は、今後の皇位継承に関する議論にどのような影響を与えるのだろうか?静岡福祉大学名誉教授で歴史学者の小田部雄次さんに聞いた。――総裁選の直前、河野太郎大臣が母方にのみ天皇の血筋を引く「女系天皇」の容認を提言して、大きな話題を呼びました。8月23日、河野氏は自身のYouTube番組で、安定的な皇位継承に向けて女系天皇も検討すべきとの考えを示しました。「男系が続くなら男系が良い」としつつも、男系を維持するための現実的な、国民に広く受け入れられるような方法がもはや限られているため、「男の子がいなくなったときには女性の皇室のお子さまを天皇にするのが一つある」と提言したのです。河野氏はその後の記者会見でも同趣旨を述べ、自身の公式サイトでも「男系、女系にかかわらず、皇室の維持を図るべき」と記しています。――河野氏は、男系維持に固執することの危険性についても言及していました。河野氏は「我が国の皇室は、かつてない存続の危機に瀕している」と述べ、将来、悠仁親王に男子が生まれなければ、男系の皇統は絶えることになると警鐘を鳴らしました。このままでは男系の維持は確率の問題になってしまい、男系の維持は容易ではないと述べています。一部の保守派は、男系男子の流れを持つ旧皇族男子を皇室に婿入りさせることを提言しています。河野氏はこの案についても「内親王殿下、女王殿下にもご結婚の自由があり、ご結婚を強制することはできない」と’16年10月のブログで言及しているように、以前から実現性に疑問を投げかけています。また、旧皇族男子のいる旧宮家は600年近く現皇室との間に男系のつながりはなく、その男系が皇室を継ぐことが国民的に受け入れられるだろうかと懸念しています。運よく、この方法で宮家が一つ、二つ増やせたとしても、継続的に安定的継承ができるわけではなく、男子が生まれる確率が多少高まるにすぎないとも指摘したのです。――保守派の一部には、側室制度の復活を求める声もありますが、河野氏はこれについても否定的な見解を示しています。側室復活案には、国の象徴であり、国民に親しまれ、敬われる皇室ということを考えれば、国際的にみても現実的な選択肢とはなりえないと、否定しました。人工授精などでの産み分けについても、卵子の提供や人工懐胎をどうするかなど問題は多い。そのような皇室に、皇后にふさわしい女性が嫁いでこられるかと疑問を呈したのです。「男系天皇を維持すべしという議論は理解できるにしても、それを具体化するための現実的な、国民に広く受け入れられるような方法はどうするのだろうか」と、河野氏は自身のブログに綴っています。各方面の多様な意見を総合して判断した、河野氏なりの結論といえます。――河野氏の発言に対し、自民党内の一部からは反発の声が上がりました。自民党政権が、女性天皇や女系天皇の容認を実現することはありうるのでしょうか。そもそも女系天皇を容認するという案は、小泉純一郎内閣の時代(’05年)に起草され、安定した皇位継承のために自民党が推し進めようとした政策でした。しかし男系に固執する安倍晋三氏に政権が移り、その後の再登板で安倍内閣が長期政権となるなかで、男系の維持が自民党そのものの方針のように進められてきたのです。しかし実際には、将来の皇位継承の危機を感じて、女系天皇案を支持する自民党議員や自民党員も少なくはないのです。河野氏なり、石破氏なり、あるいは別の政党の方なりが、男系論のいきづまりと将来の危うさ、女性天皇と女系天皇の必要性を力強く説明していくことが大事かと思います。自民党内にはまだ根強く男系論者がおり、その人たちの反対を抑えられるかどうかがポイントでしょう。’20年4月に共同通信が発表した世論調査では、85%が女性天皇に賛成、79%が女系天皇に賛成しています。こうした世論が政治に反映される方向に動けば、女性天皇・女系天皇の容認の方向に進むことはありうると思います。
2020年09月26日「国民の負託に自信をもって応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断いたしました。総理大臣の職を辞することといたします」安倍晋三首相(65)は8月28日に記者会見を開き、持病の潰瘍性大腸炎が悪化したことを理由に、辞意を表明した。7年8カ月という歴代最長政権は、皇室にとっても大きな存在だった。宮内庁関係者は次のように評価する。「上皇陛下の退位による代替わりはつつがなく進み、天皇陛下の即位も国民の祝福をもって迎えられました。特例法の制定など、政権を上げた取り組みが実を結んだといえるでしょう」その一方で、残された課題について厳しい指摘も口にする。「国事行為である『立皇嗣の礼』はいまだに延期されたまま。そして、上皇陛下の退位特例法の際に約束された『安定的な皇位継承』についての議論も、次の政権に持ち越すことになりました。皇族の減少は喫緊の課題です。長期政権であったにもかかわらず、一切議論が進展しなかったのは由々しきことです」安倍首相の辞任によって、はたして皇室にはどのような影響があるのか――。「今後の政治状況次第で、愛子さまが皇太子、そして天皇になられる可能性が出てきました。国民の多くは女性天皇、すなわち愛子天皇を支持しており、こうした世論が政治に反映される方向に動けば、実現しうると思います」こう話すのは、静岡福祉大学名誉教授で歴史学者の小田部雄次さん。「自民党内には、根強い男系論者が少なくありません。しかし、安倍首相の支持勢力だった男系論者は、必ずしも自民党議員の多数派ではないと感じています」安倍首相はかつて『文藝春秋』(’12年2月号)へ寄せた手記で《皇室の伝統と断絶した『女系天皇』には、明確に反対である》と主張していた。そもそも、小泉政権下の有識者会議は’05年、女性・女系天皇を容認すべきとした報告書をまとめていた。しかし翌年、1度目の政権の座に就いた安倍首相は、その報告書を白紙に戻してしまった。安倍首相こそが14年前に、「愛子天皇」誕生の芽を摘んだ人物なのだ。ポスト安倍レースの幕開けとともに皇位継承問題も再燃するとみられるが、安倍首相の辞任表明に先立って注目の発言があった。8月23日、ポスト安倍の有力候補と目されていた河野太郎防衛大臣(57)が自身のYouTubeチャンネルで”女系天皇容認論”を語ったのだ。河野氏は「男系が続くなら男系でやるのがいい」と述べたうえで、男系維持の困難さを指摘。「雅子さま、紀子さまを見て皇室にお嫁入りしてくれる人が本当にいるだろうかという問題もありますし、結婚したはいいけれどものすごい『男の子を産め』というプレッシャーがかかってくるわけですよね」と、悠仁さまも直面されるであろう結婚の問題や“お妃”の負担についても言及した。さらに「愛子さま、佳子さま、眞子さまはじめ皇室の女性を、とにかく皇室の中に残す。そして男の子がいなくなったときには、愛子さまから順番に女性の皇室のお子さまを天皇にしていくということを考えるというのが一つ」と、女性宮家や女系天皇の容認を提言したのだ。また、河野氏は’16年10月に自身のブログに《皇室典範を改正し、長男継承を長子継承に改めるべきではないか》《長子継承ならば愛子内親王殿下が皇太子となられる》と綴り、上皇陛下の退位までに皇位継承のルールを変更すべきと訴えていたこともある。河野氏は8月31日に総裁選への出馬を見送る方針を固めたが、その発言は自民党議員が“男系派”ばかりではないことを印象づけた。同じくポスト安倍に名前が挙がっている石破茂元幹事長(63)も昨年12月、「男系、女系ということだけで(皇位継承を)決めることなのか」と、男系に固執する意見に疑問を呈する発言をしている。前出の小田部さんはこう語る。「天皇の直系のお子さまが皇位を継ぐのが、多くの国民が納得する継承の姿だと思います。その意味では、天皇の長子である愛子内親王が皇位継承第1位になるのは自然なことです」共同通信社が今年4月に実施した世論調査によると、女性天皇を認めることに「賛成」「どちらかといえば賛成」が計85%、さらに母方にのみ天皇の血筋がある女系天皇の容認にも計79%が賛同している。ポスト安倍の面々は、皇室の存続を左右する皇位継承問題にどのように取り組むつもりなのか――。「女性自身」2020年9月15日号 掲載
2020年09月01日秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんの結婚延期が発表されてから、2月6日で丸2年となった。しかし、秋篠宮さまが要請されていた「何らかの説明」はなかった。注目された2月6日だが、実はその日、秋篠宮ご夫妻と眞子さま、佳子さまが、ご一緒に赤坂御用地内の赤坂東邸でご公務に臨まれた。「第19回冬季デフリンピック」日本選手団代表と面会し、大会結果の報告を受けられるためだった。「眞子さまは秋篠宮ご夫妻に対して、結婚や小室さんについては決して口を開かれない状態が続いています。ただし、ご公務についてならばご両親とも会話があるといいます。結婚延期2周年という“運命の日”にご家族勢ぞろいのご公務となったのはおそらく偶然でしょう。しかし、面会に備えての事前の打ち合わせは、秋篠宮ご夫妻にとって、眞子さまと話し合うことができる千載一遇のチャンスとなりました。それは今後に向けた緊急の“家族会議”ともいえるものでしょう」(皇室ジャーナリスト)はたしてどのような話し合いが行われたのだろうか――。実は、秋篠宮ご夫妻の頭を悩ませているのは、小室さん問題だけではない。2月1日、安定的な皇位継承策の議論について、政府内で見送り論が浮上しているとの報道があった。皇室担当記者は言う。「この問題は悠仁さまの将来を大きく左右します。秋篠宮家にとって、小室さん問題に匹敵する懸案といっても過言ではありません。このまま議論がなされなければ、悠仁さまが将来の天皇となられるのは確実です。しかし、秋篠宮ご夫妻は手放しでそれを喜んでいらっしゃらないでしょう。なぜなら、このまま何の策も講じられなければ、皇室に残るのは悠仁さまお一人となってしまうからです」(前出・皇室担当記者)皇室に関する近現代史を専門とする、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんも、皇室の存続を危惧し、政府に警鐘を鳴らす。「女性の皇族方は結婚されれば皇室を離れるため、皇族数は減るばかりです。しかも、将来的にも女性・女系天皇を認めないのであれば、悠仁さまの将来のお妃は、お世継ぎとして必ず男子を産まなければなりません。これは想像を絶する負担でしょう。だからといって、現在の日本の憲法や皇室典範の規定では、当事者である秋篠宮ご夫妻が皇位継承策について言及するのは難しいのです。あくまで、政府に任せるしかありません」このままでは、次世代を担う唯一の男子である悠仁さまが、皇室のすべてを背負って苦しまれることに――。遅々として進まない“皇室改革”。ただ、その大きな原因の一つは意外なところにもあると、前出の皇室ジャーナリストが指摘する。「女性皇族が結婚後も皇室にとどまれるようにする『女性宮家』への賛成意見が増えていません。20代の眞子さまや佳子さまだけでなく、18歳になられた愛子さまも、数年以内に結婚され、皇室を離れてしまわれる可能性があります。女性天皇の賛否を後回しにしても、まずは女性宮家を一刻も早く実現することが不可欠です。しかし読売新聞の世論調査では、’17年6月には74%が賛成だったのですが、’18年11月には40%まで急落しています。その間の’18年2月に、眞子さまと小室さんの結婚延期が発表されています。もし眞子さまが小室さんと結婚し、眞子さまを当主とする宮家が設立された場合、小室さんも皇族や、それに準ずる立場になると思われます。その懸念が、女性宮家への拒否反応を引き起こしている可能性も否定できないのです」(前出・皇室ジャーナリスト)そんな状況で紀子さまは、重大な決断を下されているという。「今年に入り、次女の佳子さまの活躍がめざましくなっています。単独ご公務はすでに4回。紀子さまは、佳子さまに女性宮家として皇室に残り、悠仁さまを支えてほしいと願われているようです。一方で眞子さまは今年、単独でのお出ましは展覧会の1回のみ。秋篠宮さまと紀子さまは、秋篠宮家のおかれている苦境を顧みない眞子さまを“女性宮家当主の資格なし”と判断されていたのです。皇位継承策の議論を進めるには、小室さんが“宮家当主の夫”となる可能性を排除することが急務。しかし、もはやその方法は、眞子さまとの結婚を黙認してでも、皇室とは関係のない存在となってもらうほかないのです。紀子さまは悠仁さまの将来のため、そして皇室の存続のために、決意を固められて“家族会議”に臨まれたのでしょう」(宮内庁関係者)「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月12日報道各社が昨年行った世論調査では、約8割が女性天皇の容認に賛成。しかし、政府は皇位継承策の議論を何度も先送りし、皇室典範の改正に着手しようとしていない。現在の皇室典範で女性天皇は認められていないのか?本当の「伝統」とは何なのか?皇室に関する近現代史を専門とする歴史学者・小田部雄次さん(静岡福祉大学名誉教授)に解説してもらった。【Q】なぜ現在、女性は天皇になれないのですか?江戸時代まで、女性の即位も禁じられていませんでした。しかし、明治時代に制定された皇室典範で、天皇に即位できるのは「男系男子」に限られてしまいました。男尊女卑の意識が強かった明治初期の政治家たちの後押しによって、こうした原則が成文化されたのです。【Q】なぜ、皇族減少の危機に陥ってしまったのでしょうか?現在、皇位継承権がある男性皇族は、秋篠宮皇嗣殿下、悠仁親王、常陸宮殿下の3人だけです。戦後に憲法や皇室典範が改正されたときにも、「男系男子」については改正されず、「男系女子」さえも天皇になれないままになってしまいました。以前は皇室に「男系男子」の皇族が数多くいました。それは、側室が認められていたことも大きな要因です。大正天皇を産んだのも、明治天皇の正妻である昭憲皇太后ではなく、側室の女性でした。男系による皇位継承は歴史的に続いてきましたが、それは側室の存在が許されるような社会であったからこそ可能だったのです。【Q】「男系男子」より重要な天皇の条件はあると思われますか?生まれながらの皇族であることが、尊重されるべき伝統でしょう。天皇の子として生まれ、生まれたときから皇室で育ってきたということがもっとも大切なことです。戦後まもなく皇室を離れた「旧皇族」の子孫には、男系の男子もいます。しかし、何百年も前まで男系の血筋を遡らなければ天皇にたどり着かないのです。生まれたときに皇族ではなく、親も皇族ではなく、何百年も遠い祖先が天皇という「男系男子」に皇位継承権を与えたことは、歴史上ありません。そうした男子より、天皇の長女として天皇のそばで育った皇族女子のほうが、将来の天皇としての資格があると私は考えています。男系女子の「女性天皇」だけではなく、その子の「女系男子」や「女系女子」も、生まれながらの皇族となるので、女系天皇として皇位継承権を認めていいと思います。「女性自身」2020年2月11日号 掲載
2020年02月07日国民的議題である皇位継承問題。愛子さまも昨年12月に18歳になられ、女性天皇の是非などについて国会での早急な議論が求められている。しかし、昨年11月の世論調査では、半数以上が女性天皇と女系天皇の違いを「理解していない」と回答(産経・FNN合同世論調査)。なかなか基本的な知識が広まっていない。そこで、皇室に関する近現代史を専門とする歴史学者・小田部雄次さん(静岡福祉大学名誉教授)に解説してもらった。【Q】女性天皇はこれまで歴史上にいたのでしょうか?女性天皇は歴史上8人存在しました。これは大正15年制定の「皇統譜」に記されており、宮内庁の公式な見解です。とくに功績に優れていたのは、飛鳥時代の推古天皇と持統天皇でしょう。聖徳太子は推古天皇の皇太子として活躍しましたが、十七条憲法、遣隋使派遣、法隆寺建立といった太子の実績の背景には、推古天皇の存在と支援があったのです。持統天皇は、藤原京への遷都を実行。父の天智天皇、夫の天武天皇とともに、律令国家を形成するにあたり、キーパーソンとなりました。また、2度も皇位についた女性天皇として、皇極天皇(のちに斉明天皇)と孝謙天皇(のちに称徳天皇)がいます。当時の政治状況において重要な存在であったともいえます。最後の女性天皇は、江戸時代の後桜町天皇で、1762~71年に在位していました。それから約250年、女性天皇は誕生していません。【Q】女性天皇と女系天皇の違いは何でしょうか?父親が天皇の血を引いている女性の天皇を「女性天皇」と称します。前述のように、女性天皇は歴史上も存在したので、これを認めることは、まったく伝統に反しません。母親は天皇の血を引いているが、父親は天皇の血を引いていない天皇を、男女を問わず「女系天皇」と称します。女系天皇は、これまでに前例がないとされています。ただ、第43代の元明天皇と第44代の元正天皇はいずれも女性で、母娘です。元正天皇の父も、その父が天皇だったので、元正天皇は一応男系ではありますが、母から娘へという女系による継承でもあったのです。なお、現在の皇室典範(皇室に関する法律)では、女性皇族は結婚により皇室を離れることになっています。このため女性皇族が結婚後も皇室にとどまれるようにする「女性宮家」の創設も検討されています。「女性自身」2020年2月11日号 掲載
2020年02月06日その電話は、思いがけないタイミングでかかってきた。11月1日、調布市の東京スタジアムでのラグビーW杯日本大会の3位決定戦が終了して、まだ間もない時間帯のこと。この試合には、先ごろ譲位された上皇上皇后両陛下が、ご観戦に訪れていた。美智子さまからの電話を取ったのは、岩手県八幡平市在住で、絵本編集者の末盛千枝子さん(78)。美智子さまの講演録『橋をかける』の編集を手がけ、今年3月には『根っこと翼皇后美智子さまという存在の輝き』を出版するなど、文学を通じて30年以上の親交がある末盛さんは、この電話で、感慨を抱いたという。「それにしても、試合が終わって戻られて、本当にすぐという感じのお電話で。そんなことからも、ああ、陛下がご譲位なさって、少し余裕も出てこられたのだなぁと思ったんです」この9日後には、令和の御代を迎えての、天皇皇后両陛下の御即位祝賀パレードが行われた。「驚くような報道があると思うけれど、そういうことだから」末盛さんに、美智子さまからそんな電話があったのは、16年夏。その数週間後、『天皇陛下退位』の速報に接して、「このことだったのか」と合点がいったという。その意義について、歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さん(67)は語る。「高齢となられた天皇が公務を担えなくなるという人間的な課題を自ら表明し、それに国民が共鳴して、天皇の“生前退位”を実現させたことは、長い歴史の中でも最も画期的なことでした」そして今年5月、平成の天皇は譲位されて上皇となり、30年以上もの間、皇后として共に歩んできた美智子さまも上皇后となられた。譲位後、上皇ご夫妻は、3食を必ずご一緒にとられ、早朝の東御苑などでの散歩を日課にされていると、10月の美智子さまのお誕生日に宮内庁から発表があった。ふり返れば、常にマスコミにも注目され続けた60年間だった。長くジャーナリストとして皇室を取材してきた渡邊満子さん(57)はこう話す。「皇室は、日本の縮図でした。そんな中で、美智子さまは、広く報道にも目を通されて、国民の思いを感じ取り、全身全霊でどう行動すれば良いかと考えるプロデューサーでもいらっしゃった。皇室に嫁がれて以降の美智子さまの真摯なお姿に心服し、応援する国民も増えていったのだと思います」前出、小田部雄次さんは語る。「皇室だけでなく、戦後日本の生活様式をけん引したという点では、天皇陛下(上皇陛下)や皇室全体の意向を、美智子さまが民間出身としての立場を生かしながら、国民との接点を広げ、かつ強めていったといえるでしょう」12月4日に、令和の天皇陛下のご即位に関するすべての儀式が終了した。令和元年の年末には、台風19号の被災地を、即位後初めて両陛下で訪問されるとの発表もあった。平成流は、確実に、天皇陛下と雅子さまに受け継がれている。美智子さまが、祈りとともに各地でかけ続けた橋は、これからも、いまを生きる人々と次世代にとっての確かな支えとなるだろう。最後に、18年のお誕生日に際しての、美智子さまのご感想から。《私も陛下のおそばで、これまで通り国と人々の上によきことを祈りつつ、これから皇太子と皇太子妃が築いていく新しい御代の安泰を祈り続けていきたいと思います》美智子さまは、これまでにもどれほどのご自分の時間を国民のために使ってこられたか。それを思うと、今後は、お好きな読書や庭作りのお時間が少しでも多くあらんことを願うばかりだ。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月28日天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは12月1日に18歳の誕生日を迎えられる。報道各社が実施した最新の世論調査では、女性天皇を認めることに賛成との回答は、軒並み7~8割台の高水準。「愛子さまを天皇に」という期待の声も少なくない。一方で現在の皇室典範では、女性皇族は結婚と同時に皇籍を離脱することになっている。愛子さまは天皇になられるどころか、数年以内に皇室を離れてしまう可能性もあったのだが――。《「女性宮家」、政府に容認論》即位パレード「祝賀御列の儀」が執り行われた11月10日の朝、時事通信はそう報じた。政府内で「女性宮家」創設を容認する案が浮上しているというのだ。皇室ジャーナリストも驚いた様子で話す。「女性宮家は、女性皇族が宮家の当主となることを認め、結婚後も皇室に残れるようにする制度です。かねて安倍首相は、強硬な”男系維持派”として知られていました。女性宮家創設についても、『女性天皇容認につながるのでは』といった懸念から、これまでは極めて消極的だったのです」歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、女性宮家の創設は今後の皇室のために必要不可欠だと考えているという。「皇室には、天皇の国事行為以外にも多くの公的な行いがあります。そうした行いによって、皇室と国民の絆が強められるのです。それゆえ皇室には、天皇皇后だけではなく、ご公務を分担できる皇族の存在が不可欠です。愛子内親王をはじめとする女性皇族に、女性宮家の当主としてご結婚後も皇室にとどまっていただくことが、皇室の安定にとってたいへん重要なのです」政治部記者は、安倍政権も皇族数の減少に深刻な危機感を抱いていると語る。「もし女性宮家を認めなければ、次世代の皇室は悠仁さまお一人になってしまう可能性もあります。安倍政権としては“皇室の存亡を危うくさせた”という汚名だけは避けたいのです。女性・女系天皇の是非は先送りしつつも、女性宮家は容認せざるをえないとの意見は政権内部にも少なくないようです」ようやく女性宮家容認の動きが見えはじめたものの、宮内庁関係者は声を潜めて言う。「安倍政権は、皇位継承問題についての議論の開始を来年4月以降に先送りする方針です。女性天皇容認に賛成する野党との対立だけでなく、自民党内部でさえ意見集約ができていないことも課題となっています。このままでは女性宮家が制度化される前に、また女性皇族の方々が結婚し、皇室を離れてしまわれるのではないでしょうか」また11月16日付の『読売新聞』は、「女性皇族の方々は女性宮家創設には否定的だ」との政府筋の証言を掲載している。皇室に近い人物はこう語る。「眞子さまと佳子さまは、皇室に残って女性宮家の当主になろうというお気持ちはないと思われます。お二人ともご幼少のころから、結婚後は一般人として暮らすとお考えになってきたのです。秋篠宮さまや紀子さまも、そのように教え、お育てになってきました。眞子さまはできるだけ早く小室圭さんと結婚したいとお考えでしょう。佳子さまも、お忍びでのダンス発表会出演などプライベートでの活動が注目を集めています。皇族であるがゆえの制約から解き放たれたいとの思いは姉妹そろってお強いのです」現在の皇室には、未婚の内親王・女王は6方いらっしゃる。しかし、愛子さま以外はすでに20~30代。いつ結婚され、皇室を離れられることになってもおかしくない。さらに、前出の宮内庁関係者は言う。「かつて野田内閣で論点整理がなされた際に、女性宮家創設の対象は内親王に限られ、女王は対象外とされました。女性宮家が制度化されたとしても、当主となれるのは内親王に限られ、さらに眞子さまと佳子さまが拒否されれば、残るのは愛子さまだけです。悠仁さまとお二人だけで次世代の皇室を背負うことになる可能性も小さくありません」18歳となられる愛子さまの人生は、時の政権の皇位継承案に翻弄され続けるのだろうか――。前出の宮内庁関係者は、孤独を深める愛子さまの思いを推し量る。「愛子さまは最近も、両陛下とイギリスのアン王女夫妻のご懇談に同席され、英語で質問もなさったといいます。両陛下のご公務を間近でご覧になるだけではなく、ご自身も積極的に国際親善に関わられているのです。ご両親が新たな御代の天皇皇后として脚光を浴びるなか、愛子さまも皇族として、そして両陛下の一人娘としての自覚を強められています。計り知れないほどの重圧をお感じになりながらも”皇室に残る”という決意を固められているようです」
2019年11月28日帛(はく)の御服と呼ばれる純白の十二単に身を包まれ、髪を「おすべらかし」に結われた雅子さま。この日のためだけに皇居内に設えられた祭場「大嘗宮」の廊下をゆっくりと歩まれていく――。天皇陛下の即位に伴う皇室行事「大嘗祭」の中心的儀式「大嘗宮の儀」は、11月14日の午後6時半ごろに始まり、翌15日の午前3時15分ごろに終了した。雅子さまが皇居正門から車でお出になられたのは午前4時15分ごろだったが、沿道に集まった人々や報道陣にホッとしたような笑顔をお見せになってお住まいの赤坂御所に戻られた。皇室ジャーナリストが安堵した様子で話す。「即位の祝賀パレードが11月10日に延期になって、さらに多忙になられた両陛下ですが、繰り返し習礼(リハーサル)をされて大嘗宮の儀に臨まれました。そして、天皇陛下と雅子さまは2日にわたる神事を見事にやり遂げられたのです。皇后になられてからの雅子さまは、5月8日の『期日奉告の儀』、10月22日の『即位礼正殿の儀』、そして今回の大嘗宮の儀と、大礼に伴う大きな宮中祭祀に100%出席されています。ただ、実は陛下のご即位前、宮内庁内部には『雅子さまに祭祀は無理なのでは』という声が少なからずあったのです」雅子さまが適応障害の長期ご療養に入られた’03年以降、皇太子妃として宮中祭祀に出席されることは、ほとんどなくなった。陛下は’06年の誕生日に際しての会見でこう発言された。《宮中で行われている祭祀については、私たちは大切なものと考えていますが、雅子が携わるのは、通常の公務が行えるようになってからということになると思います》’16年8月に上皇陛下が退位のご意向を示されたころから、雅子さまのご公務への出席が目に見えて増加していった一方で、宮中祭祀への欠席は続いた。《雅子妃はなぜこのような祭祀をするのか、いくら考えても理解できない。合理的に理解できないことをすることに苦痛を感じるのではないでしょうか》’06年12月の『AERA』に掲載されたこの分析は、明治学院大学名誉教授の原武史氏によるものだ。この記事では、雅子さまは結婚前の「お妃教育」で、神道を理解するために英語のテキストを使ったといった例を挙げて、祭祀に心理的な大きな抵抗感をお持ちなのではないかと推測している。宮内庁関係者もこう明かす。「海外生活が長く、西欧流の合理的な考えを身につけている雅子さまは、非合理的な神事を拒絶されている――。雅子さまが適応障害で療養されている間、宮内庁の内部にもそうした見方をする人物がいたのは事実です。御代替わり直前まで『雅子さまは祭祀にはほとんど参加されないのではないか』『新皇后に祭祀は無理なのでは』という声も多かったのです。宮中祭祀に関して言えば、冷たい視線が注がれていたと言っても過言ではありません」上皇后・美智子さまは’94年、還暦のお誕生日に際して《陛下のお側にあって、全てを善かれと祈り続ける者でありたいと願っています》と綴られている。平成の御代、美智子さまは上皇陛下とともに祭祀に臨むことも非常に重要視されていたのだ。それが“平成流”の皇后像として広く国民に受け入れられたのだが、歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。「大嘗祭で皇后も拝礼することが定められたのは明治になってのことです。また、これまで実際に参列したのは昭和の香淳皇后と、平成の美智子さまだけです」宮内庁関係者もこう述べる。「歴史的に見れば、皇后は必ずしも大嘗祭をはじめとした宮中祭祀に出席してきたわけではなかったのです。御代替わりを前に『新皇后は祭祀に出席されなくてもいいのでは』という意見があったのは、そのためでもあるでしょう」それでも雅子さまは、一時期はほとんど出席されなかった祭祀に皇后となられてから前向きに臨まれている。「天皇陛下は皇太子時代から、ほとんど祭祀を欠席されたことはありません。その事実からも祭祀にご熱心なことがわかります。皇室の宮中祭祀を担当する掌典職の職員も『たいへん真面目に行われています』と感心しています。そんな陛下のお振舞いを最も身近でご覧になっていたのが雅子さまです。新しい時代に入り、陛下を常に同じ場所でお支えしたいというお気持ちが強まり、雅子さまは宮中祭祀に対しても奮起されたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)前出の小田部さんはこう語る。「国民は皇后としての宮中祭祀への取り組みを注目しています。雅子さまはそうした状況を理解したうえで、即位という大きな儀式を粛々と行うことが皇后としての大きな務めだと思っておられるのでしょう。大嘗祭に臨まれる雅子さまのお姿を拝見して、新皇后としての並々ならぬご覚悟を感じました」これからも雅子さまは、天皇陛下をいちばん近くでお支えしていく――。
2019年11月20日天皇陛下の即位に伴う祝宴「饗宴の儀」は、10月22日から31日まで4回にわたり開かれ、万事つつがなく終了。雅子さまも笑顔でもてなされていた。しかし一連の儀式のさなかには、皇室の未来を左右するかもしれない重要な報道もあった。共同通信社による世論調査の結果が10月27日に報じられ、女性天皇を認めることへの賛成が81.9%に達したことが明らかとなった。反対はわずか13.5%だった。愛子さまのご成長とともに大きくなっている「愛子さまを天皇に」という期待の声――。ただ、愛子さまの人気が高まるにつれ、雅子さまの苦悩は深まってしまう状況にあるのだ。「政府は年内にも、皇位継承策を議論する有識者会議を設置する予定でしたが、来春以降への先送り案が浮上しています。愛子さまは結婚しても皇室に残られるのか、また、天皇となられる可能性はあるのか――。結論が先送りされれば、愛子さまの将来設計も定めることができません。雅子さまは一人の母として、愛子さまには自由に職業を選び、結婚も自らの意思で決めさせてあげたいというお気持ちもあるはずですが……」(前出・皇室担当記者)しかし宮内庁関係者によれば、雅子さまはすでに苦渋の決断をくだされているのだという。「天皇になる可能性が残されている以上、愛子さまには“天皇になる準備”も必要になる――。天皇陛下と雅子さまは、そうお考えになっています。そして、愛子さまへの“天皇教育”を始められているのです」10月11日、天皇陛下と雅子さまはイギリスのアン王女夫妻を赤坂御所に招き、お茶をともにされた。このご懇談には愛子さまも同席されたのだという。「約1時間のご懇談では、ラグビーW杯や東京オリンピック・パラリンピック、さらには即位の礼が話題に上りました。もちろん英語でのご懇談でしたが、愛子さまは熱心にお聞きになり、英語で王女夫妻に質問されることもあったそうです」(前出・宮内庁関係者)即位礼正殿の儀には未成年の愛子さまは出席されなかった。しかし愛子さまにとってこの日は、ご自身のお立場を自覚される重大な一日となったはずだと前出の皇室担当記者は言う。「愛子さまは前日に中間テストを終えられたばかりでしたが、その解放感とは無縁の一日であったことでしょう。早朝から赤坂御所と宮殿を往復される両陛下を愛子さまは欠かさず見送られ、またお出迎えもなさっていたのです。儀式は御所のテレビでご覧になりました。天皇陛下がなさった即位の宣明を、もしかすると将来は、愛子さまがされる可能性もあるのです。雅子さまが事前に“しっかり見ているように”とお伝えになっていたのかもしれません」現在、皇位継承順位1位は皇嗣の秋篠宮さま、2位は悠仁さまだ。紀子さまは悠仁さまとご一緒に全国各地を旅行され、自然・文化・歴史を学ぶ機会を作られてきた。標高3千メートルを超える槍ヶ岳への登山など、体力づくりまで考え、紀子さまなりに万全の“帝王教育”を悠仁さまになさってきたのだ。雅子さまも皇后としてご公務に取り組まれる傍ら、そうした教育までなさることになるのだろうか。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。「政治や行政に関わらない象徴天皇であっても、現代社会とその成り立ちについて体系的にきちんと学ぶ場があってもいいかと思います。しかし大切なのは天皇陛下のおそばで、天皇陛下のお考えや行いのあり方を身をもって学ぶことでしょう。すでに5月の御代替わり後の愛子さまは、帝王教育のさなかにあるともいえます」娘が天皇になるのかはわからない。それでも、将来の天皇としての教育を――。見えない未来に向かって、天皇ご一家は新たな一歩を踏み出されていた。
2019年11月05日お体への負担が心配されたなか、4回にわたる「饗宴の儀」を終えられた雅子さま。過密日程の中でも笑顔を絶やされなかったものの、その陰で母としての大きな苦悩を抱えられていた――。《各国元首のご健康と各国国民の幸福、世界の平和を切に祈ります》モーニング姿の天皇陛下が、駐日大使夫妻らを前にお言葉を述べられた。お隣に立たれた皇后雅子さまは、和服をお召しになっていた。10月31日、祝宴「饗宴の儀」が皇居で催された。即位を披露し祝福を受けられる儀式で、10月22日から4回にわたったが、この日が最終回となった。平成の即位の礼では、饗宴の儀は4日連続で計7回すべて着席形式で開かれたが、今回は皇族方の負担を考慮して回数を減らし、さらに後半の2回は立食形式へと簡素化された。「とはいえ、十二単で臨まれた『即位礼正殿の儀』を経て、さらに毎回数百人をおもてなしする饗宴の儀に臨まなければなりませんでした。宮内庁内部でも、雅子さまの体調を心配する声が上がっていたのです。しかし、雅子さまは4回にわたる饗宴の儀で、決して笑顔を絶やされませんでした。適応障害で苦しまれていたころには和服への苦手意識がおありだといわれてきましたが、最終日の和服姿はむしろ、皇后としての自信を感じさせるものでした」(宮内庁関係者)天皇陛下が国内外に即位を宣明され、雅子さまも令和の国際親善の幕開けに存在感を発揮された。ただ、一連の儀式のさなかには、皇室の未来を左右するかもしれない重要な報道もあった。共同通信社による世論調査の結果が10月27日に報じられ、女性天皇を認めることへの賛成が81.9%に達したことが明らかとなった。反対はわずか13.5%だった。また、母方だけが天皇の血筋を引く女系天皇への賛成は70.0%、反対は21.9%だった。近代皇室史を専門とする静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。「女性天皇を認める世論の高まりは、令和の天皇皇后と長女の愛子さまのお人柄や能力が、国民に広く支持されているゆえでしょう。国民の多くは、天皇のもとでお育ちになったお子さまで、立派なお人柄の方が天皇になるのがいいと考えているのです。世論調査を見る限り、ご本人の性別や、男系か女系かといった区別を、国民はあまり重視していないように思われます」現在、学習院女子高等科3年生で17歳の愛子さま。来年の4月には学習院大学へ進学されるとみられている。10月11日、天皇陛下と雅子さまはイギリスのアン王女夫妻を赤坂御所に招き、お茶をともにされたが、このご懇談には愛子さまも同席されたのだという。「まだ単独でのご公務は経験されていない愛子さまですが、大学生となられてからは活躍の場を広げられるはずです。来年の東京五輪は、皇室にとっては国際親善の舞台ともなります。愛子さまの高い語学力や、愛らしいお人柄は、さらに多くの国民を魅了することになるでしょう」(皇室担当記者)愛子さまのご成長とともに、「愛子さまを天皇に」という期待の声もさらに大きくなっていくのだろうか――。
2019年11月05日4月末のご退位まで重要な儀式が続き、両陛下は忙しい日々を過ごされている。そんな中、両陛下を喜ばせる出来事があった。「3月17日に、天皇陛下の即位30年と美智子さまとのご成婚60年を祝う非公開の昼食会が東宮御所で行われました。その最後に、両陛下を労う“サプライズ”のプレゼントが用意されていたのです」(宮内庁関係者)皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻、黒田清子さん夫妻が主催し、皇族方や元皇族、旧宮家の49人が出席したこの内宴では、雅子さまがメニューの考案をされたという。「皇太子殿下のお祝いの言葉で始まり、食事の後にはシャンソン歌手による歌の披露もあり、3時間ほど続きました。両陛下はもちろん、眞子さま、佳子さまも明るい笑顔でした。そして内宴の終わりには、愛子さまと悠仁さまが両陛下に歩み寄られて、悠仁さまが陛下に、愛子さまが美智子さまに花束を手渡されたのです。花束を受け取る両陛下は幸せそうな笑みを浮かべていらっしゃいました」(前出・宮内庁関係者)“将来の天皇”という期待を背負われている悠仁さまと、新天皇になられる皇太子さまの一人娘である愛子さま。「両陛下に花束を渡されたお二人が次世代の皇室で大きな役割を担われます。とりわけ愛子さまは、女性宮家の創設が決まれば、大きく立場が変わられるでしょう」(皇室ジャーナリスト)菅義偉官房長官は18日の参議院予算委員会で、女性宮家の創設を含めた安定的な皇位継承について「(新天皇が)即位された後、そんなに時間を待たないで(検討を行う)と考えている」と述べた。そして安倍首相は20日の国会で、これまで自身が持論としていた“旧宮家の皇籍復帰”について「私自身がGHQの決定を覆すことはまったく考えていない」と、否定的な考えを示したのだ。「旧宮家の皇籍離脱は70年以上前。民間人として暮らしてきた“男系男子”に皇室に入ってもらうのは、現実的ではないと結論づけたのではないでしょうか。旧宮家の復帰がないとなれば、女性宮家の創設がさらに現実味を帯びてくるのは間違いありません。そうなれば愛子さまは、結婚されたとしても皇室に残られることになります」(前出・皇室ジャーナリスト)3月28日に共同通信が報じた注目すべきスクープがある。政府が’97年から、女性皇族への皇位継承について極秘の検討会を開いていたというのだ。さらに’04年春の文書には、女性・女系天皇を認める皇室典範の早期改正方針が記されていたという。「愛子さまが天皇になられる可能性が、一度はかぎりなく実現に近づいていたのです。しかし’06年9月、悠仁さまが誕生され、その直後に第一次安倍内閣が発足。女性・女系天皇の検討はたち消えになりました。ただ、’17年5月の共同通信による世論調査でも女性天皇賛成は86%、女系天皇容認は62%となっています。今後、議論が再燃することも考えられます」(政治部記者)歴史学者で静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは皇位継承問題への危惧を口にする。「今後、悠仁さまが結婚され、さらに男性のお子さまが生まれるという保証はありません。政府がこのまま“男系男子”にこだわるならば皇室の存続が危ぶまれます。このまま問題の解決を先送りすれば、安倍政権は近い将来、皇位継承の危機を招いた責任を負うことになる可能性があるのです」4月から高校3年生になられる愛子さまは、将来はさらなる重責を担われることになるかもしれない。最近では皇太子ご夫妻と一緒に、東宮御所を訪れた外国の要人に積極的に話しかけられて、通訳を介さずに英語で懇談されることもあった。「愛子さまが“新天皇の一人娘”として、積極的にその役目を果たそうとお考えになっているのです。御代替わりを目前にして受け取られた花束に、美智子さまは愛子さまの“自覚”を感じられ、感涙にむせぶほど心を打たれたことでしょう」(前出・皇室担当記者)皇室の次世代を担う平成生まれのプリンセス。その成長を美智子さまはこれからも見守られていくことだろう――。
2019年04月02日ご結婚延期問題に進展がないまま新年を迎えた眞子さま。ニューヨークに留学中の小室さんが年末年始にかけて帰国すると推測する週刊誌報道もあったが、日本で姿を見せることはなかった。「眞子さまも、無理に小室さんと会おうとすれば事態がさらに悪化することは理解されているはずです。小室さんは3年間かけて弁護士資格の取得を目指しています。秋篠宮ご夫妻に結婚を認めていただくためにも、しばらくは『小室さんには会わない』と眞子さまは心に決めていらっしゃると思われます」(宮内庁関係者)小室さんを信じて待ち続けるご覚悟だった眞子さま。しかし、想定外の“暗雲”が立ちこめ始めているという。昨年12月21日、自民党の大島理森衆議院議長が福岡市で行った講演の中で、女性宮家の創設についてこのように発言したのだ。「即位の礼を終えたあと、政府、国会ともに政治の場で結論を出さなければならない」つまり今年10月に新天皇の「即位の礼」が終わったあと、女性宮家創設の是非などを本格的に議論すべきだと呼びかけたのだ。「大島氏は自民党の重鎮であり、衆議院議長として皇室会議のメンバーでもあります。退位特例法の制定に向けた与野党の意見調整でも、中心的な役割を果たしました。この発言は女性宮家創設へ向けての大きな一歩になる可能性もあります」(前出・皇室担当記者)安倍政権は女性宮家創設に消極的だったが、菅義偉官房長官も昨年6月の記者会見で「皇族方の年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題」と発言している。JNNによる世論調査(’18年1月)でも、71%が「女性宮家を認めるべき」と回答した。公務の担い手が減少していくなかで女性宮家創設は急務といえる。しかし、大島氏の発言は眞子さまにとって“逆風”となると語るのは前出の宮内庁関係者。「現在の皇室典範では、皇族女性が結婚した場合、皇籍を離脱すると定められています。ただ、かねてから眞子さまにも『女性宮家の当主に』と期待する声は少なくありません。懸念されるのは、眞子さまのご結婚のハードルがさらに高くなってしまうことです。女性宮家創設が現実となれば、眞子さまは結婚後も皇室にとどまられることになります。お相手も“準皇族”というべき立場になりますので、その立場にふさわしいかどうか、世間の目もさらに厳しくなるでしょう」静岡福祉大学名誉教授で、歴史学者の小田部雄次さんはこう話す。「宮家の女性当主の配偶者を、何の審議もなしに決定していいのか、という意見も出ると思います。男性皇族と結婚する女性と同じように『皇室会議』での審議を経るようにすることも想定されます。ご結婚へのハードルはかなり高くなると考えられます」前出の皇室ジャーナリストもこう語る。「眞子さまと小室さんのご婚約は、小室さんが弁護士資格を取得できてからと考えれば、早くても’21年春以降。そのころには、女性宮家創設の検討が続いているか、場合によってはすでに法案が成立している可能性もあります。小室さんと結婚されるならば、本格的な検討が始まる前に決着をつけるしかないといえるでしょう」ニューヨークで勉学に励む小室さんを遠くから見守られるだけだった眞子さまも、自ら行動を起こさねばならない状況なのだ。しかし、秋篠宮さまも紀子さまも、小室さんとの結婚には反対のご姿勢。眞子さまはどうやって、この状況を打開されるおつもりなのだろうか。「美智子さまは、初孫の眞子さまに期待を寄せて、とてもかわいがってこられました。そして眞子さまのご結婚に関しては、眞子さまのお考えを待つ以外ないと、沈黙に徹してこられたのです。焦燥に駆られた眞子さまが、将来の小室さんとの結婚を認めてもらえるように、両陛下に“直訴”をなさってもおかしくはないと思います。1月下旬の葉山ご静養に眞子さまが駆けつければ、両陛下にじっくりとご自身のお考えを伝えることができるでしょう。いわば眞子さまにとって“ラストチャンス”になるのです」(前出・宮内庁関係者)美智子さまは、眞子さまの“最後の直訴”をどう受け止められるのだろうか――。
2019年01月18日