通常“認定率”3割だけど…職場でコロナ感染したら労災は出る?
また、療養期間中とその後30日間は、労働基準法によって解雇されない決まりになっていますから、じっくりと治療に専念できるでしょう。
ほかにも、障害が残った場合は障害(補償)年金など、また、亡くなってしまった場合はその遺族に葬祭料や遺族(補償)年金などが支給されます。
こうした労災は、申請後に審査があり、認定されるのは通常3割程度だといいます。’19年度に脳・心臓疾患での請求は936件ありますが、認定は216件。認否が決定したうちの認定率は約32%です。
ところが、新型コロナウイルスでは、審査を終えた743件すべてで労災認定され、認定率は100%。これは、厚生労働省が4月に「職場での感染が濃厚な場合は労災認定する」と特例を発表したためです。
医療従事者など、職場がクラスターとなるケースは、今後もあるでしょう。
躊躇することなく、労災を申請するといいと思います。
また、コロナ関連以外では、’12年度から過去最多を更新し続けているのが、精神疾患による労災申請です。’19年度は2,060件の申請がありました。
原因には、ひどい嫌がらせやいじめ、仕事の内容や量の大きな変化などが挙げられています。