北野武や黒柳徹子も絶賛! 特殊メーク第一人者・江川悦子さん
頼れるところは頼る、というのもアメリカで学んだことです」
メークを手がけたなかには、NHKドラマ『トットてれび』(16)で100歳メークを施した黒柳徹子さんのように、
「私が100歳になったら、こんな感じになるのね」
と、喜んでくれる人もいる。
「ありがたかったし、そんなやりがいを次につなげていきました」
00年代に入ると、『ハリー・ポッター』(01年)や『ロード・オブ・ザ・リング』(01年)などの世界的人気で、特殊メークはますます注目されるようになる。08年には、オフィスを現在の場所に移転。このころには、業界では「坊主メークは江川さんに」の評価が定まっていた。ドラマ『あの戦争は何だったのか』(08年)で、初めて坊主メークを施した北野武さんは言った。
「すごいね。痛くないし、軽いし、つけてるのを忘れるよ」
同じころ、前出の『おくりびと』にも参加。主人公の納棺師を演じる本木雅弘さんが遺体と向き合うシーンも多いが、実はこれも一部はダミーだ。
そして今、大河ドラマ『麒麟がくる』で、旧知の本木雅弘さんらの坊主頭などを担当。
「斎藤道三を演じた本木さんや、足利義昭役の滝藤賢一さんなど。