2020年11月18日 11:00
公的年金“守り方”の正解「繰上げ受給」はデメリット大きく
特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。
「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」(吹田さん・以下同)
必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。
老後資金についても、家計と同様に見える化して考えよう。特に資金を「守りのお金=年金・保険」と「攻めのお金=投資・運用」の2つに分けると、具体的に何をすべきか見えてくる。その結果、不安が減り、失敗が少なくなるのだ。
「50歳以上なら、毎年誕生月に送られてくる『ねんきん定期便』で、将来受け取る年金の見込額を確認できます。その金額さえわかれば、夫婦でイメージしている老後の暮らしを送る場合、毎月の不足分がいくらになるのか、おおよそ予測できるでしょう」