2020年12月7日 11:00
元JK課・現100年料亭の若女将 コロナでも亡くなった母の遺志守る
代々の女将が守ってきた料亭を、自分の代で途絶えさせるわけにはいかない。ももちゃんは、幼いころから使命のように感じてきた。
コロナで料亭の経営も大きな影響を受けている今。だが、ももちゃんは前向きだ。
「感染対策をしています。部屋はすべて個室で、2名さまでも利用できるので、座席の距離が広くとれます。自動検温機、手を差し出すと消毒液が出る機械なども導入。さらに三味線やお琴をお客さまに楽しんでいただくために、もっと稽古をして上達したいです。
それにSNSを利用して料亭のことを知ってもらうなど、私ならではの女将の仕事も広げていきます」
そんな頑張りに常連客のひとりは目を細める。
「私の親父の代から、當田屋さんには、お世話になっています。もものことは小さいころから知っているけど、今は着物姿で、佳子さんとそっくりや。体のことも心配やから、御座敷で女将は食べたらあかんみたいやけど、ももには『から酒はやめとけ』と、何か食べさせるようにしているんです」
そう気遣い、料亭のサポーターとして、新たな客を連れてきてくれるのだ。
ももちゃんを中心に、代々の女将が作ってきてくれた縁が広がっている。この縁をさらに次世代に広げるために、ももちゃんの目下の目標は、婿取りだ。